末妹との別れ
末妹との別れ①
帝都・
わたしは次の馬車を指折り数えて待ちながら、皆の前ではいつもどおりにふるまっていた。洗濯物を干し、シーツを変え、
ただひとつ悩みがあるとすれば、
清涼園ではおばば様の診断のもと、同じ武具同士で三人の擬似姉妹を作る。槍なら槍姉妹、弓なら弓姉妹のように、それぞれの武具姫として目覚められるよう組み分けされる。中でも刀剣は珍しいらしく、長姉が嫁いでから番号の離れた末妹がくるまで、わたしはずっと一人きりだった。
此処に住む皆は家族と声を大にして謳われているが、擬似姉妹の結束は固い。姉が一人いなくなりました、じゃあ別の姉妹と一緒にとは、なかなかならない。
末妹も同じだ。わたししか姉を知らず、わたしを姉と呼び慕うかわいい子。武具姫として目覚めるために教え育てることは、まだまだ沢山ある。
それでもわたしは帝都へ行くのだ。長姉に会うために。
「おねえさま。お塩、いれすぎではないでしょうか?」
夕食の
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