誰もいない遊園地の怪奇


私は以前、廃墟になった遊園地に忍び込んだことがある。その遊園地は、何年も前に火事で閉鎖されたという噂だった。私は好奇心から、その場所を探検しようと思ったのだ。


遊園地に入ると、まるで時間が止まったような光景が広がっていた。メリーゴーラウンドや観覧車、ジェットコースターなどのアトラクションが錆び付いていた。空気は湿気とカビの臭いで満ちていた。私はカメラや懐中電灯を持って、興味のある場所に向かった。


私はジェットコースターに乗りたかったので、その方向に歩いていった。ジェットコースターの駅に着くと、そこには一台の車両が停まっていた。私は勢いよくその車両に飛び乗った。すると、突然音楽が流れ始めた。私は驚いて周りを見回したが、誰もいなかった。音楽はどこから来ているのだろうかと思っていると、車両が動き出した。


私は慌ててベルトを外そうとしたが、すでにロックされていた。私は叫んだが、誰も聞こえなかった。車両はどんどん速度を上げて、コースターのループやカーブを疾走した。私は恐怖で目を閉じた。


しばらくして、車両が止まったのを感じた。私は目を開けてみると、駅に戻っていることに気づいた。ベルトも外れていた。私はすぐに車両から降りて、逃げるように遊園地から出ようとした。


しかし、出口に着くと、そこには高い塀があった。私は驚いて塀を見上げた。塀には「入場者以外立入禁止」と書かれていた。私はその文字を見て、血の気が引いた。


私はこの遊園地に入る時、塀なんてなかったことを思い出したのだ。


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