第3話

過去編


私は覚えている。


大きな怪我をして、もう死ぬかも知れないって時に、私を見つけた、彼は上半身が裸になる程、ふくをぬいで、やばいて、私に巻きつけて、そして、抱っこをして運んでくれた。


「もう、良いよ」


「うるさい、俺は見捨てない!!」


「でもぉ、」


その子は見ず知らず、私を全力で助けてくれた。


今でも、その時に巻きつけた服を大切に家にとってある。


ーーー

そして、助かった私を何回もお見舞いに来てくれた。 


私は学校では友達がいなくて、学校の人は誰も来てくれなかった。


だから、恩人であり、異性であり、同い年くらいの彼が来てくれるのが凄く嬉しかった。


ーーー


私はそんな彼に当然惚れた。


だけど、私は知らなかった。


彼は旅行中で本当は楽しみにしていた遊園地を諦めてお見舞いに来てくれたらしい。


そして、彼とは最後の別れの挨拶もしないで、別れてしまった。


私はショックだった。


それにこれから、友達が居ないから一人になることが怖かった。


だけど、そんな私を元気付けるように、彼は手紙を残してくれた。


 


その手紙の中には、私との病院での楽しい思い出のことが沢山書いてあって、最後には、

「春ちゃんは可愛いから友達も沢山できるよ。あと普通に話して楽しいからもっと自信を持って話した方がいい」


そう書いてあった。


ーーーー


それから、私は変わった。

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