第20話 中華圏西方の王者姫昌
紀元前11世紀中頃、殷王朝終末期。
ここは雍州周原、長距離交易商会梁州 梁氏宋家当主は、周国姫昌に呼び出され周国役所の待合室に来ています。
梁氏宋家当主は、白龍の使者で五感が鋭敏で周国役所の空気がいつも違う事に気が付きます。
周国役所は、いつもより頻繁に官吏が出入りしています。官吏の表情は皆堅く忙しく出入りを繰り返しています。
官吏たちは、中華圏西方の周国が中原へ進出し、影響力を拡大させることに情熱を注いでいます。
官吏たちの情熱が、役所に拡がって空気が熱せられている。梁氏宋家当主はそう感じ取っています。
やがて梁氏宋家当主は、拝謁室に呼ばれました。姫昌は、一段高い所に椅子を置きそこに座っています。姫昌の横には呂尚が立っている。
姫昌は、
中原の華夏族と西方羌族は、敵対関係にあり殷王朝と激しく対立し何度も戦った。西伯姫昌は羌族と手を結び同盟関係を構築し殷王朝と対抗する。
そして周国は、西岳崋山白龍観と
雍州私設豊邑交易所は、夏の取引終了後閉鎖して私設
そして姫昌は、梁氏宋家当主に近寄りそっと耳打ちをした。
「余は豊邑をペルシアの国々の使節団を迎え入れる周国の都にする…」
梁氏宋家当主は、姫昌が豊邑に軍事侵攻すると理解した。
「仰せの通り致しましょう」
梁氏宋家当主はそう答えた。
そして雍州私設豊邑交易所は、夏の取引終了する頃に閉鎖され私設狄道交易所に逃げるように移設していった。⒊
すると、豊邑の交易所の跡地に洛邑周軍が進軍してきた。
豊邑の領主
雍州豊邑は周軍と豊邑軍とが対峙する緊張状態が起きた。
さてここは雍州西岳崋山白龍観の本堂。
観主太白は、執務室で信者の白龍観担当周国官吏と治水事業の
打ち合わせをしている。
「嵩山黄龍観三河川治水治山技術集団 大頭 寿黄導師より洮河流域治山治
水事業の正式承認を受けて白龍隴西分観が事業担当まで決まったのに…」⒊
「豊邑の件は…」官吏はうっかり口にした。
「豊邑の件とは何だ!白龍観の足元で何をしている!」
観主太白は官吏を問い詰めます。
官吏は、あぶら汗でいっぱいです。
そして官吏は、怯えながら言いました。
「軍事的威嚇行動ですぅ…」 (;∀;)
「威嚇だと~!バカ者~!!」
「はい…」官吏は震え上がる。
「我が白龍観は中立の立場である事を西伯昌姫殿に伝えよ!」
「仰せの通り申し伝えます…」
白龍観信者の担当官吏は、太白に毎回怒鳴られて大変です。
白龍観主太白は、豊邑の避難民を収容し崋山白龍観の山門閉門を自警団に命じた。また渭河流域の分観にも避難民収容を命じた。
ここは渭河上流、白龍隴西分観。白龍隴西分観は、葛邑の領主葛氏が周国姫昌の命令で渭河上流域の隴西船着場の近く建立した分観です。「隴西生薬工房 煎」の薬草、生薬の研究施設が併設されています。
分観主
秋白と桃白は白龍観の白い道服を着用している。
葛氏山桃、出家名は
沢は、分観の自警団員の任務に就いています。沢は、白龍観の白い自警団の武道服を着用している。桃白と沢は20代になり青年期となった。
桃白は
「狄道地域の洮河流域は『周国境防備軍』に守ってもらい大丈夫です桃白様」⒋
との返事でした。
江氏汰、湧は2人共20代になり青年期になりました。2人は治山治水職工頭に成長しました。
「周軍の動向を探った方がいいと思います」
沢が分観主に提案した。
秋白分観主、桃白、沢が対応を協議していると…次の日の
周軍は早暁、豊邑を攻撃。寝込みを襲われて豊邑軍は総崩れとなった。
豊邑は周軍によって陥落した。そして姫昌自らが領主崇侯虎の首を刎ねた。
姫昌は崇侯虎の首を周原の館に持ち帰り妃の
「
しかし妃の太姒は泰然と
「死ねば皆同じです手厚く葬って」と言いました。
「わかった」
紀元前11世紀中頃、殷王朝終末期
周国姫昌は、中華圏西方雍州、梁州、隴西地域を領有し、また密国の遊牧民族、羌族そして巴蜀などの西方の諸民族を従えた。
周国姫昌は、中華圏西方に敵対勢力が無くなり中華圏西方の王者となった。
ついに中華圏西方の周国と中原殷王朝とが激突する時が来る。
第21話 黄龍と共に永遠の時を生きるつづく
本文の『』は引用
文末の数字は解説と引用
第20話解説と引用を参照
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