第9話 男性との飲み会

 男性との飲み会の当日になった。学生同士なので3時からの開始だった。最近は、私も彩で〜すなんて自然に言えるようになり、女性の服にもなれ、喋り方も立派にマスターしていた。


「こんにちは。女性陣4人で〜す。」

「きたね〜。いや、美女ばかりだ。大学1年生だし。今日は上がるね!」

「いえいえ、どう座ればいいでしょうか?」

「あなたは、こちら。あなたは、こちら。こんな感じかな。」

「私たち、未成年ですから、お酒は飲まないですよ。」

「冷たいな。少しだったらいいよね。なれてきたら、考えてみて。」


 飲み会は始まった。


 なんか、こいつ、私の胸ばかり見てるわね。こんなに男性って、女性の体を見ているのかな。まあ、笑顔で、そうですね、そうですねと言っておけばいいんでしょ。そうすれば、時間が終わって、帰れる。


 そんな形で始まったけど、私は、横からヨイショされて、まんざらではない気分になっていたの。


「彩さんって、綺麗だし、スタイルもいいし、男からいっぱい声かけられるんでしょう。こんな素敵な人っていないよね。」

「そんなことないですって。でも、そう言ってくれると、嬉しい。」

「いや、そうだと思う。まず、飲んで。いつも、休日とか何しているの?」

「何かな。気づいてみると何もしてないかな。」

「そりゃ、もったいない。彩さんは、誰もが認める美人なんだから、外に出る義務があるよ。そうだ、これは憲法に定められた義務だ。なんて。」

「そんな、いい過ぎですよ。」

「いや、こんな美人、自分の彼女とか言って、周りに紹介したいな。どう?」


 こんなことをずっと言われ、お酒も飲まされて、私は、よく分からなくなっていた。そして、体が熱って、なんか、横の男性がカッコよく見えてきたの。


 なんか、胸板が硬くて広いって、カッコいいのね。なんか、下半身がむずむずする。どうしたんだろう。酔ったふりして、腕組んでバストを押しつければ、少し興味持ってくれる? 

 なんか、横の男性に抱かれる姿を想像しちゃってた。あれ、私って男性なんだよね。でも、横の男性が素敵に見える。見つめられると、恥ずかしくて、顔、見れない。何でだろう。


 横の男性が、ふと気づくと、私の手の上に手を乗せてる。なんかドキドキしちゃった。手って、とっても暖かいんだ。手だけなのに、なんか包み込まれている感じがして、心が温かくなる。こんな気持ち、初めて。


 そんなことされると、なんか、キスをして欲しくて、口を開けて彼の顔を見ちゃった。ダメダメ、そんな求めるようなことしちゃ、誤解されちゃう。


「彩さん、今、飲んでるドリンク、どんな味か僕にも飲ませてくれないかな。」

「いいわよ。」

「じゃあ、飲ませてもらうね。美味しい。でも、これって間接キスじゃない。やった。」

「積極的なのね。じゃあ、私も、飲んじゃう。あ、間接キスしちゃった。いやだ。」


 私は、体の興奮を抑えられなくなっていたの。少し、時間も経って酔いが回ってきて、いつの間にか、腰を横の男性にくっつけ、手で彼を叩いたりしてボディータッチもしていた。どうしちゃったんだろう。なんか、ずっと、そばにいたい。


 気づくと、横の男性は、私の腰に手をかけていた。気づいたけど、気づかないふりしてたの。離れたくないから。そして、私も、気づかないうちに、ももを彼の体にピッタリとつけていたの。


 どうしたら、横の男性の気持ちをひけるんだろうかなんてことばかり考えていた。暑いと言って、バストが見えるように、少しはだけるとか。私を抱いてほしい。


「ねえ、彩って、ベタベタしすぎじゃない。顔が少しだけいいからって、図に乗っているんじゃない。」

「そうよね。やっぱり、男にだらしないって本当だったんだ。」


 女子トイレでは、友達がこんな会話を続けていた。一方、男子トイレでは、こんな会話がされていた。


「この媚薬、効果てきめんだね。彩って子、もう持ってける。俺と2人でこの後、みんなと別れる。お前たちはどうする。」

「みんな目星はついた。じゃあ、バイバイね。」


 私は、気づくと、どこかの部屋にいて、ベットに横になっていたの。時間をみると夜の7時。


「あれ、ここどこ? みんなは?」

「大丈夫。これから、僕とカラオケをするんだ。」

「そうなのね。でも、ベットの上? あれ?」


 いきなり、彼が上に乗ってきた。そして、彩ちゃん、かわいいねと言いながらキスをしてきた。


 あれ、なんか気持ちいい。抱きしめてっていう感じ。彼の胸元とか、なんか憧れちゃう。どうして? でも、筋肉もすごくて、かっこいい。そう、そのがっしりとした体で抱いて。ぎゅっと私を壊して。


 あれ。乳首を揉んできた、だめ。いや、もっとやって。だめ、これ以上やったら、私、止められない。あれ、あそこ舐め始めた。いや、いや、感じちゃう。だめ。恥ずかしい。あそこ、ぐちょぐちょだし、くちゃくちゃ音している。


「もう、我慢できない。お願いだから入れて。」

「わかった。燃えるな。」


 これまでおもちゃとかでやってきたけど、男の人のあそこって、こんなに気持ちいいんだ。固くてあったかい。そして、なんか敏感なところに当たって、その時に声が出ちゃう。


 でも、体だけじゃなくて、この人好きって、どうして思っているんだろう。この人に抱きしめられたいという気持ちが抑えられない。この硬くてたくましい体、なんかとっても魅力的。もっと来て、やめないで。私は、あなたのものだから。


 二人が落ち着いてから、彼は私の顔の上に自分の棒を持ってきて、お願いを1つしてきた。


「彩ちゃん、お願いが1つあるんだけど、僕のここ口でやって。」


 昔と違って、目の前にあるせいか、なんかそそり立っていて立派に見える。女って、ただのひだとか穴だけで、しょぼいという感じだけど、これは固そうで、なんか強い力の象徴みたいでかっこいい。だけど、そうはいっても、口でっていうのは?


「それはちょっと。」

「彩ちゃんはうぶだね。でも、慣れるって。みんなやっているし、最初だけ、ちょっと気になるだけだよ。」


 そう言って、彼は、口に入れてきた。


 結構、大きい。大きく口を開けて、やっとっていう感じ。しかも、先っぽしか入らない。でも、男のここは、こうやって、ここを刺激すると気持ちいいだよね。


「あ、いっちゃう。」


 え、口の中がねばねばしたもので、いっぱい。ティッシュはどこ。


「彩ちゃん、寂しいな。そんなに驚かないでよ。飲んでほしいな。でも最初だから仕方がないか。気持ちよかった。」


 でも、彼は、いきなり立ち上がり、帰ろうとしたの。


「さあ、9時になったし、帰ろっか。女子大の寮って門限もあるんだろう。」


 まだ帰らないで、私を、ずっと抱きしめていて。この時間がずっと続けばいいのに。ずっと、抱きしめていて欲しい。帰っちゃうなんて寂しい。


「もう帰るの? 寂しいな。でも、門限もあるし、また会ってくれる?」

「そうだね。今度、連絡するよ。LINE教えて。」

「わかった。」


 でも、それから数日経っても、彼からの連絡はなかった。また、私は、自分の変化を感じていた。最近、お風呂で女性の体を見ても全く興奮しないのに、ついつい男性に目が行ってしまう。


 背中がかっこいいとか、胸板がかっこいいとか、抱かれたいとか、そんなことばかり考えるような毎日となっていたの。


 久しぶりに、理恵の部屋で夕食を一緒に食べていた。


「彩、最近、ちょっと冷たくない?」

「そんなことないけど、この機会だからいうと、なんか、ちょっと、女性とエッチするの、気持ち悪いって思うようになっちゃったんだよね。ごめん。理恵が嫌いとかじゃないよ。」

「そうなんだ。仕方がないね。寂しいけど、別の人探すしかないな。」

「本当にごめん。」

「たぶん、初めての経験で、興味があっただけなんだよ。よく聞くことだし。それとも好きな人できたの?」

「好きな人というのはまだなんだけど。」

「じゃあ、エッチはやめるけど、時々は、一緒にショッピングとか付き合ってね。」

「わかった。」

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