第29話普通の人々が良い
そういえばつばさとは一度きりだが関係した事のある女性で恋人だとおもっ
ていた亮一の考えが古風なのか、ハタマタつばさがぶっ飛んでいるのか、考え出
したらアインシュタインの相対性理論の様で、堂々巡りを繰り返す亮一の頭は飽
和状態だった。
> 何とか執拗に亮一の懐を弄るつばさをねじ込め阪神高速7号神戸線をひた走
るウインダムに乗る亮一がつばさに翻弄されて疲れ切っていたし、亮一の運転す
る車は蛇行していた。
> ふと、眼を開けると11沌ロングトラックの後部ハネにウインダムのボンネ
ットが潜ろうとしていた。
> 咄嗟にハンドルを左に切る! 弾みで防音防護壁に追突!
> 慌ててブレーキを踏みハンドルを切った! 刹那前輪がロック!
> ぶつかった反動で反対側の壁に追突!
> 「オマエ、一生集られるぞ?手を切れ!」営業所長の野瀬川(のせかわ)に叱
咤激励されもうつばさを切って普通の女性と一緒になれれば・・・。
> ふと、直美の顔が浮かんだ。やっぱり直美・・・。
> 未来の無い女と手を切り未来が明るい女を確保する。夢を見ていた。
>
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