/// 45.女神との再会

魔人からもらった指輪・・・これはあなたと魔人をつなぐ・・・そうけっこn「うるせーわー!」




虚偽申告が深刻なまとめに素早く突っ込みを入れたサイコは、きづけば真っ白な部屋のような中心にポツンと一人立っていた。


『よく来ました。人類最高の魂よ・・・2度目ですが・・・』


「また会えましたね・・・やっとここまでたどり着けました・・・」


『もうあなたに用はないんですけどね』


女神に素っ気なく言われたサイコは頭に血が上(のぼ)るのを感じた。


「あんたがあんな世界に転生させたからとんでもなく苦労したじゃねーか!それならそれで最初から言っとけや!」


『・・・口汚い猿の分際で・・・その口を消してしまいたいところです・・・』


少しの沈黙の後に女神から発せられた言葉に若干耳を疑ったが所詮女神の本性はこんなもんだと思っていたサイコはそのクソ女神をぶん殴るのが目的だったと思い出す。


『女神たる私にそのような思いを抱くなんて言語道断ですよ。今すぐ死んで』


「ぐっ!また心を読んだのか!卑怯な!」


『逆に神がなぜ心程度を読めないと思ったのでしょうか?その小さい脳みそでは思いつきませんか?これだから猿にも劣る下等生物とは話があわない!』


「うるせー!口論するつもりはねーんだよ!!!」


そしてサイコは持てるすべてを絞りだして最大級の攻撃を女神に仕掛けるべく飛び掛かった。


『はあ・・・』


女神は涼しい顔でたたずんでいた。


サイコの全力の光牙(こうが)は届かない。間にある何かに阻まれる。あきらめず爆炎を連発してみたのだが、全くその何かを突破するイメージがわかなかった。そして、サイコは何かに押し付けれれて地面に突っ伏した。


『気が済みましたー?』


ぐぐぐと力を入れて声を発しようとするも声がでない・・・(くそー!近づくこともできんのか!何のためにここまできたんだ!)


『良いではないですか。これであなたもあの国では最強のチートツエーってやつですよ?下等生物としては成功した方じゃないですか?』


(うるせーうるせー!うるせーーー!!!このっクソ女神がーー!)


『これ以上聞いていてバカが移っては困りますからね。お帰りはあちらでーす。FA〇K!!!』


今度ははっきりと聞き取れた暴言と共に、サイコの体はふわりと浮かんで放り投げられ・・・顔から地面に激突した。


『ああ。おかえりーどうだった?』


魔人の声に痛みをこらえて鼻を抑えながら体を起こす。


「散々だったよ!!!」


『ダメかーそりゃしゃーないなー』


軽いノリの魔人にため息を吐きながら「帰りたい」とつぶやくと『そっかー』と椅子の後ろを指さしてそこにポータルがあることを教えてくれた。


『いつでも遊びにきてなー』


そうか・・・いつでも来れるのか。そう思いながらも力なく「じゃあまた」とつぶやき、ポータルにのった。


そのままギルド二階の部屋に戻ると、ベットにそのままつっぶして眠りについた。


途中、知り合いが何人も声をかけてくれていたが、ショックの大きさに反応することができずにいたのが。




そしてサイコは遅い起床であるものの、風呂に入って少しだけリラックスすると、まずは食堂に向かい食事をとった。途中で会う知り合いに昨日はすんませんと謝ることもわすれない。できる男サイコである。


その後、素材回収所に相談してスタッフの無限収納に入れることになった。手数料を多めにとってギルド口座に少しずつ入金してくれるそうだ。


今後はどう暮らしていけばいいのか。おそらく毎日入金される予定の金額を考えたら一生お金に困ることはないだろう。いっそ豪邸を買って女を侍らせてうまい飯を食いまくるか・・・。そこまで考えて首を振る。折角異世界に来たのだからこの世界でも廻ってみるか。そんなことを思い、アレクさんたちに相談することにした。

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