チラシの裏に書くような140文字の話

十三岡繁

ブラッディ―ブルー(吸血鬼の憂鬱)

 添加物やらなんやらで、人の血は質が低下する一方だ。嘆くゴダール卿の前にやたらと血色のいいヨズーク伯爵が現れた。

「およそ吸血鬼の顔色ではないですな?」

「自給自足の村で血が旨い所を見つけましてな。覆面姿で農作業を手伝ううちに、血よりも農作物の方が好きになりました。夜も眠くて仕方ない」

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