第5話 現地集合だって

それから、日曜の昼間で熱で寝込んでいた。

スマホのメモによると

謎の30代によって僕の右手につけられた指輪は、

指の血管まで細かな針で刺さっていて、

そこから、ヒーローになるための何かの物質が染み出し、

48時間は体に異変が発生する。

と書かれていた。


ピッタリ日曜の昼に熱は下がった。

試しに普段座っているスチール製の椅子を両手でゆっくり引っ張ったら、

フニャリと曲がった。


さらに試しにマンションのベランダから飛び降りてみたが、

骨折しないどころか、足の裏に怪我すらしなかった。

路上から逆に飛び跳ねたらベランダにしがみつけた。


何これ最高じゃん、バイト辞めれるし、就職しなくても良いかもだな。

と思っているとスマホにメールが届いた。


『警告』 会社の許可なくパワーを使った場合、守秘義務違反で処分されます。


続いてまたメール。


明日の集合場所が決まりました。


そこにはギリギリ埼玉ぐらいのほぼ群馬の駅名が書かれていた。


後で電車賃精算しますので、銀行口座を登録してください。



遠っ、

しかも電車移動なの?

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