第12話出会った場所でもう一度

───居ない…。豊和君がどこにも居ない。怪我?誘拐?…不安と嫌な事ばかりが私の頭や心を蝕んでいく・・・。連絡を取り合いながら皆走り回り、手分けして捜してまた捜して…。その途中で、捜している場所が重なり凛と出会う。


「はぁはぁ…そっちはどう?って…見つかってたら連絡するよね……ごめん」


「ううん…はぁはぁ…気にしないで凛。ありがとうね。豊和君の為に…」


「ア、アタシは別に…柚希の為だから…。ほらっ、アタシは会った事もないし?写真見ただけで惚れる様な軽い女じゃないし?皆に心配かける馬鹿の顔を直に見たいだけだけだからね?まぁ…もしかしたら、必死になって捜してくれたんだと感謝されてどうしてもとアタシに求婚されたら考えてやらない事もないし/////?結婚したら子供は2人とか毎日キスしたいとか、思ってなんてないんだからね/////?」


「─ああ…うん、最初物凄く感激したんだけど。色々と台無しだよ!?本心隠せてないからね?ってそんな事思ってたの!?こここ、子供ってしょんな事/////か、考えるの早すぎだし、凛がそんなにチョロいなんて思ってもみなかったよ!?」


「ちょ…チョロいなんて…あ、アタシはチョロくなんてないんだからね/////!!!」


「…百人中百人、凛はチョロいって思うと思うよ?」


「ニャ…ニャにを!?…あ、アタシはとにかく向こうをしゃがして来りゅから!!!」


 凛が慌ててその場を後にする。写真だけであの凛をあんなにポンコツに、あんなに乙女の顔にさせるなんて…。も~、本当に豊和君はしょうがないんだから!私も凛とは反対の方向へとまた駆け出して行く。





******


Puru─「見つかったの風華!?」


『落ち着いて下さいです、柚希。こっちは今、商店街に居るです。男性が居たなら騒ぎになってると思うですけど、なってない所を見るとこっちには来てないと思われるです…』


「…そっかあ……。ありがとうね風華?」


『いえいえです!未来の私の旦那の為です』


「…どさくさに紛れて風華まで何言ってんの!?」


『何かおかしな事言ったです?』


「未来の旦那って言った…」


『気のせい、気のせいです』


「凛も風華も油断ならないんだから!も~」


『…牛さんの真似です?』


「…風華?」


『あっ…電波が…また掛けるです…』


「ちょっ…風華!?もう、本当にもう!2人共会った事も無いのに惚れ過ぎじゃない!?ギルティ!ギルティだからね2人共!」



Purururu…Puru─「何、梓希?」


『あっ、お姉ちゃん?何か進展は?』


「こっちは何も…」


『そっかぁ…こっちも同じ…。優奈ちゃんの方もお兄ちゃんの手掛かりは何もないみたい…』


「そう…なんだ…」


『…ねぇ、お姉ちゃん?』


「ん?」


『お兄ちゃん大丈夫だよね?怪我したり、誘拐なんてされてないよね!?』


「…私も、私も同じ事思ってた…。不安だね…」


『お姉ちゃん…』


「…駄目だね。こんな事考えてたら…。早いとこ豊和君を見付けて皆でとっちめてあげないとね?」


『そう…だね。…うん。私もお兄ちゃんをとっちめるよ!』


「また後でね?」


『了解お姉ちゃん!』


Pi…。

本当に…本当にこんなに心配させて…。お願い。誰か豊和君を見付けてよ…。





******


 時刻はもう夕方の16時を回ってしまった。季節は10月。夏とは違い段々辺りが暗くなるのが早くなる季節。さっきお母さんから連絡があった。17時を回ったら警察に連絡して動いて貰うという連絡。正直今の警察は信用出来ないけど仕方無いと言っていた…。これだけ捜しても居ないのだから私達だけではどうにも出来ない所迄きてしまったのかもしれない。私は豊和君と出会った公園に来ていた…。


「どこに居るの豊和君?」


「一生懸命豊和を捜したのに…見付からない…」


「ねぇ…どうしたらいいの?答えて…よ」


 私は公園の豊和君が座っていたブランコに座り1人問い掛ける…。


「…私が出会ったのは…幻だったのかな?」


「私が恋愛に憧れて作り出した幻だった…の?」


「嫌だよ…。こんなに夢中にさせたくせに…」


「幻でも…夢中にさせた責任…とってよね?」





「─柚希ちゃん?」


─私が聞きたかった声が聞こえた…。豊和君の声。声がする方に慌てて視線を向けると…こちらに向かって歩いてくる女の人が2人…。とうとう幻聴まで聞こえてしまったのかな?そんな風に思っていると、


「どうしたの?こんなところで?」


「えっ?」


 聞き間違いじゃない…。確かに豊和君の声。私はブランコから立ち上がり2人の女性の元へと駆け寄ると、


「もしかしてこんな格好してるから分からない?」


 間近で声を発した女性をマジマジと見て見ると顔は化粧しているし体型も女性にしか見えなくて…遠くからでは全く分からなかったけど豊和君…、豊和君だ…。


「…豊和…君」


「うん…僕だよ」


「豊和くぅん!」


 私は次の瞬間豊和君に抱きついて泣いていた…。






******

あとがき

いつもありがとうございます!

まだまだランキングに残りたい!多くの人に読んで貰いたい為です!どうか引き続き少しでも面白い、筆者頑張れと思われたなら作品の評価を下部よりどうかどうか宜しくお願いします!更新頑張りますので是非!評価したよという方はコメント等お待ちしておりまさのでどうか宜しくお願いします!


美鈴でした!本日複数回更新頑張りますのでどうぞ宜しくお願いします!










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