生きたい―??side



「はぁ…んっ、はぁはぁ」


誰か……誰か助けて……



――お前が生まれたせいで俺の人生はめちゃくちゃだ……頼む、どっかで死んでくれ――



「はぁはぁ……ぐすっ」


どっかってどこに行けばいいんだろう

走っても歩いても

知ってる場所へは行けなくて

知ってる人ももちろんいない



そうだ、僕には耳がある

尻尾もある……


「獣人エリアまで行けば……」



お腹すいた……

少し寝てから……






――――――――――――



『ん?獣人の子供?』


暗い路地裏

ゴミかと思ったがよく見ると

子供だ


傷だらけで呼吸も浅い


『鑑定…………チッ』



名無しだ

どうしてこんな酷い事が

できるのか

人生2回目でも全然理解ができない


『もう大丈夫だよ…お家に帰ろうね』



確かに色々神様にお願いしたけど

こんな子供が酷い目にあう世界は

望んでなかったはずだ……




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