第30話 だだだだだっ

遅くなりました。すみません。

☆。.:*・゜☆。.:*・゜


エルフのお父さんの大絶叫が響き渡る


『ええええええっ』


だだだだだだたっ


『あらあらまあまあ?』

『何事じゃ?』

『何だろな?』

なんだか廊下が騒がしいわね~?


ダダダダダダダダッ


ガシーンっ

『皆様、お待ちを』

『でもっ、父上の声がっ』

『大丈夫です。少々驚かれただけですよ』

『でもっ』

『この先には今、主神様を始め、神様方がお揃いです。許可なくあなた方をお通しすることは出来ません。確認を致しますのでお待ちください』

『あっ⋯』


『おやまぁ』

『エルフさんの?』

『ああ、でかい声だったからな』

どうやらエルフのお父さんの絶叫を聞いて、ご家族が心配して駆けつけてしまったらしい。


『あ、申し訳ございません』

あらら、また頭下げちゃったわ


〖ふふ。いいよ。驚かせてしまったのはこちらだしね。丁度いいから入ってもらおうよ〗にこにこ

〖そうね。入ってもらって〗

主神様と魔神様も笑顔で迎え入れるよう、護衛の騎士さんに声をかけます。


『ハッ!かしこまりました。どうぞお入りください』ギィ

『は、はい。ありがとうございます』

娘さんたちと奥さんが入って来たわ。


『『父上』』タタっ

『あなた、ごめんなさい。止めたのだけど』

『分かってるよ。それよりもお前たち、神様方にご挨拶をなさい』

『『あっ』』

『無礼をいたしまして、申し訳ございません』

『『申し訳ございませんっ』』

あらあらまあまあ、家族揃って頭の下げ方の角度まで一緒だわ。大丈夫よ。だってこの世界の神様たちは


〖いいよいいよ~僕たちがね、ちょっと驚かせちゃったんだ〗にこにこ

〖ちょっとお願いごとをね。あなた方にもお話があるから丁度良かったわ〗にぃっこり

主神様はいつものニコニコだけど、魔神様のその笑顔は⋯


『『え、ええと⋯』』かたかた

『な、何でしょうか?』ぶるっ


ほらぁ、怖がってるじゃない。


〖うん。あのね?君たち姉妹には、このレイさんと一緒に地上に降りて冒険者になって欲しいんだよ〗


『『え?』』


〖そして、あなた達ご夫婦と、あとは様子を見て、今回保護された何人かと共に聖域に行って欲しいの〗


『え?』


まあ、急に言われたらやっぱり驚くわよね。うんうん。


『あ、あの、なぜ別行動なのでしょう?』

『一緒ではいけないのですか?』


そうよね。まだ家族と一緒にいたいわよね。やはり、一緒に行ってもらうのは申し訳ないかしら⋯


〖うん。そう思うよね。実はね、今回の提案は、この間の事件のことにも関係してるんだ〗


『『『⋯っ』』』ビクっ


そうよね、思い出したくもないわよね。


〖あんな目には二度とあって欲しくない。だから、君たちには強くなってもらいたいんだ〗

主神様が優しく話始める。


〖まずは娘さん二人には実戦を積んで欲しいんだ。その為には冒険者になるのが近道かと思ってね〗


『『⋯』』ぎゅっ


〖もちろん、今すぐではないよ。魔神ちゃんや武神が鍛えてくれるし、工芸神、鍛冶神、それに天界樹ちゃんが装備を整えてくれるよ〗


『『えええっ?』』

まあ、錚々たる方々が色々して下るなんて、ちょっと想像も出来ないわよね


〖もちろんご両親や他の方もね、ちゃんと準備してもらってから聖域に行ってもらって、まずは⋯〗にっ


『え?まずは?』

『⋯⋯』

『あなた?何か知ってらっしゃるの?』

『⋯⋯』ふい~

『あなた?』おろ⋯

まあ、言えないわよね~


〖まずは、若返ってもらうよ〗にこっ


『『『え?えええええ?』』』


あらあらまあまあ、今度は、奥さんたちが大絶叫ね


☆。.:*・゜☆。.:*・゜


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