夢の路
北条綱成
現と夢
第1話 絶望
?「おはよう」
そう呟いた俺こと中学三年の尾ノ道四郎は歴史好きなオタクだ。
しかし誰も返事をしてくれない…
それはそうだ。母は仕事に行っており、父はすでにこの世にない。妹は反抗期が訪れているのか俺を無視し続ける。
一人で荷物を準備し、トーストを焼いて食べる。
四郎「加奈も食べないのか?」
?「いらない!」
一応妹の分も焼いて置いておく。
四郎「行ってきます」
今日も返事はない。
そして学校に着く。
俺は学校でも嫌われ者だ。
?「またきたの?懲りないね」
そう言ってくるのは幼馴染だった歪時雨である。コイツのせいで俺は…
時雨「チッ 無視すんな、よ!」
時雨は俺を蹴ってくる。これもいつも通りのことだ。
時雨「ふふふ ねぇ見た?コイツ女に蹴られてふらついてるんですけどwww」
そうやって時雨は笑う。ああ楽しくないなぁ。
一時間目 数学
時雨やその取り巻き達に消しカスを投げられる。教師は見て見ぬ振りだ…
時雨「クスッ」
そして下校時刻
ロッカーに向かうも泥まみれ…あーあこんなことして何が楽しいんだが
四郎「ハァ⤵︎」
ため息をついた俺の後ろには時雨がいた。
そして俺はまた蹴られ、殴られる。そしてその取り巻きも集まってきて…
どれだけ殴られただろうか…
気づいたら気絶していたのか途中のことは覚えていない。なんだろうな…生きてる意味って…自然と涙が出てきた。
四郎「うっううああ」
一思い泣いたあと歩き始める
校門を出たところに時雨が立っていた
四郎「はぁまたかよ…」
路地に連れられ第二回戦が始まった。また俺はボコボコにされた
次は相手は狂気を持って攻撃してくる
バットで殴られ、スパイクを履いた足に蹴られ水をかけられ…人がいないと思ったのかやることがえげつない。
四郎「こんなのってないだろ」
視界が暗くなる最後に見えたのはなぜか茫然自失としていた時雨だった。
翌日…
テレキャスター「路地裏で少年の死体が見つかりました。
少年は空觸中学の二年生、尾ノ道四郎さんだということです。死因は鉄パイプで殴られたことの撲殺。そのほかにも多くの傷がついていて複数人による犯行によるものだと警察は推定しておりー」
加奈「嘘!」
そのニュースを見た私こと尾ノ道加奈はそう叫んだ
昨日から家に帰ってこなかった兄が死んだということだった。
加奈「ありえないありえない」
いつも優しくしてくれた兄の死は予想外だった。最近は反抗期で迷惑かけてたのに…
加奈「うっあっ」
目から涙が滴り落ちる。
少し落ち着き、兄の部屋に入った。
すると…
結論で言うと兄は歪時雨にいじめられていた。それもかなりひどく。もしかして最後もあいつらに…
そう思った私は再び泣き崩れた
加奈「私、何してるんだろう…」
後悔が出たあとしばらくしてから殺意が湧いてきた。
加奈「フフッ時雨…許さない…お兄ちゃんと同じ目に合わせてあげる」
私の復讐は始まったばかりだ
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