第77話 おうちの畑
「おっやしゃい♪おっやしゃい♪」
〖楽しみじゃの~〗
初異世界畑!楽しみ♪
畑はお家の横側にあるんだって。家妖精さんたちと仲良しの土とお水と風、それに緑の妖精さんたちががんばってくれてるんだって。
『畑も田んぼもあるです!』
『用水路注意するです!』
『専用の小屋にも案内するです!』
『お手伝いしてくれる鳥さんたちにも紹介するです!』
「ふおお~♪たにょちみ!」
〖ほんとじゃのぉ〗
『のんちゃん、あんまりはしゃぐと危ないわよ』
「う?」
『大丈夫だよ。落としたりしないよ~』
『ふふ。自分が乗せたかったもんだから、からかってるんだよ』
『次はボクだからね!』
『分かってるわよ』ぷいっ
今、のんちゃんはにぃにの背中の上です。フェンリルさんはとってももふもふ!
『僕は風魔法が得意だからね!手を離したって風が守ってくれるから大丈夫!』
「あい!」
お馬さんのにいたまには最初に乗ったから、誰の背中に乗るか、くじ引きしたんだよ。そしたら、にぃに、にぃたん、ねぇねの順番になったの。
「もふもふ~ふかふか~きもちい~♪」ぽふんっ
『そうでしょ~♪』
「あい♪」
『お手入れどうしてるです?』
『え?お手入れ?してないよ?』
『そうね。水浴びしたり』
『クリーンかけたりするぐらいだね』
『そうだね~』
『それはもったいないです!』
『『『ですです!』』』
『今日からお手入れするです!』
『『『『えええ?』』』』
『別に大丈夫よ?』
『『『『ダメダメなのです!』』』』ずずいっ
『『『『ヒッ?』』』』びくぅっ
「ふおお?」びょんっ
『あ、ごめんね~』
びっくりして跳ね上がっちゃいました。
『お手入れ大事です!』
『うちのお馬さんも牛さんもみんなみんなすべすべもふもふなのです!』
『最高なのです!』
『『『ですです!』』』
『『『『は、はい···』』』』ひく
『神獣様たちはのんちゃんが乗るです!』
『ちびっこ神獣様たちものんちゃんが抱っこするです!』
『『『きゅん?(ぼくたちも?)』』』
『そうなのです!』
『お手入れすればもっとすべすぶもふもふなのです!』
『『『ですです!』』』
「ふおお~」きらきら
もっとふわふわもふもふすべすべ!
〖おやおや、これは〗くすくす
『ひいてはのんちゃんのためでもあるのです!』
『のんちゃんに最高のもふもふすべすべを提供するなのです!』
『『『ですです!』』』
家妖精さんたち、演説家バリの力説!!
『『『『···っっ!』』』』ピシャーンっ!
ねぇねたちに雷が落ちたような衝撃が!
『のんちゃんに最高のもふもふを···』ぷるぷる
『のんちゃんに最高のすべすべを···』ぷりぷる
『『『『『ですです!』』』』』
『わ、私たちが間違っていたわ』
『僕お手入れしてもらう』
『僕もおねがいするよ』
『ボクも!』
『『『きゅんっ(ぼくたちも!)』』』
『『『『よろしくお願いします!』』』』
『『『きゅんっ(ちましゅ!)』』』
『任せるです!』どんっ
『『『『『ですです!』』』』』ふんすっ
胸を叩いて、胸を張って、すっごいやる気です!
〖わははははっ!流石じゃのぉ。のんちゃん、良かったの〗
「あい!」
すっごい楽しみ!もふもふ!すべすべ!
『あ、畑つくです!』
『お野菜さんたちに元気にあいさつするです!』
『仲良くすると、とっても美味しくなってくれるです!』
『妖精さんたちにもあいさつするです!』
「あ、あい?」
〖んん?さっきからちょいちょい引っかかるの?〗
「あい···」
なんか不思議なこと言ってるよね?
『ついたなのです!』
『『『『『みんなこんにちはですーっ!』』』』』
『『『『こんにちはーっ』』』』
「こ、こんにち、は?」
ほえ?
〖こんにちはなの、じゃ?〗
はて?
『『『きゅん?(え?)』』』
元からこの世界の神獣のねぇねたちは普通に元気にあいさつしてるけど、日本の野菜しか知らないグランパとちびっこ神獣トリオとのんちゃんはびっくり!固まった···だって
くるりっ
《あら、新顔ね?》
わさわさ
《かわいいわ~》
「ふ、ふおお?ぐりゃんぱ?」ふるふる
〖これはどうなっとるんじゃ?〗ギギギ
『きゃん(くりゅんちたよ)』
『こん(こっちみたよ)』
『きゅん(おはなちちてるよ)』
わさわさ
《あら?野菜を見たことないの?》
〖あ、ああ、ワシらは違う世界から来たんじゃよ〗
わさわさ
《あらぁ違う世界の野菜は大人しいのねぇ》
「ふお~?」
〖大人しいというか、喋りもせんし、動きもせんしな〗
『『『きゅん(うん)』』』
わさわさ
《へえ~じゃあどうやって食べ頃を見極めるのかしら?》
〖そりゃあ、農家の方の経験による見極めで···〗
「あ、あい」
農家の方がたんせいをこめて、どりょくのけっしょうで
『きゃん(おじいちゃんのうけうり···)』
わさわさ
《へぇ~農家さんっていうのはお世話をしてくれる人なのね?》
《じゃあ妖精さんや鳥さんたちみたいな人なんだね》
《あ、妖精さん。この葉っぱ一枚とって~風通しが少し悪いみたい~》
『は~い!エアカッター♪』ひゅんっ
《ありがとう♪鳥さ~ん》
ぴょこぴょこ
『は~い♪いただきま~す』ぱく
『おいしい~♪ありがとう~』
わさわさ
《どういたしまして~》
〖そ、そのようじゃの〗
「ふお~」
すご~い
わさわさ
《それで、この世界の食べ頃の見極めなんだけど》
『『『みなさ~ん、ちゅうもくですーっ!』』』
『今日は神獣様がいらしてくれたお祝いするですーっ』
『鍋パーティー開催ですーっ』
わさわさっ
《《わああああっ》》
『こちらの日本の神様は焼き芋をご希望ですーっ』
わさわさ
《お目が高い~》
「ふ、ふおお?」
〖は、ははは···〗
『こん(おやしゃいしゃんが)』
『きゅん(はくしゅちてりゅ)』
『きゃん(しゅごい)』
とっても盛り上がってます
『今日食べ頃のお野菜さんは誰ですかーっです!』
わさわさ
《は~い!》
わさわさ
《残念、私はまだだわ~》
《惜しかった~》
『熟成完了のおいもさんは誰ですかーっです!』
わさわさ
《は~い!》
わさわさ
《うらましい~》
《明後日だったらな~》
『それでは皆さん、移動をお願いしますですーっ』
《《《《は~い!》》》》
わさわさわさわさっ
ぐぐぐぐぐっ
しゅぽんっ
「ほええ~?」
〖う、嘘じゃろ···〗
『『『きゅ~ん(ええ~)』』』
ちっちゃいおてて?で、土からしゅぽんって出てきたよ?
わさわさ
《いってらっしゃ~い》
わさわさ
《美味しく食べてもらってきてね~》
わさわさ
《《《は~いっ!行ってきま~す!》》》
「ふ、ふおお?」
〖な、なんと言ったら良いのかの···〗
『『『······』』』ぽかーん
歩いてる~
『土の妖精さん、緑の妖精さん、よろしくですーっ』
『『『『『は~い!』』』』』
『皆さ~ん』
『種はこちらにお願いしま~す』
わさわさわさ
『『『『『は~い♪』』』』』
しゃかしゃかしゃか
「あたみゃ、ふっちぇる」
〖そ、そうじゃの。なんか出てるの···〗
『『『······』』』ぽかーん
た、種ってあんな風に取れるんだっけ?
『それではこちらにお願いしますですーっ』
わさわさ
《《《《は~い》》》》
《いっちに》ぽてぽて
《いっちに》ぽてぽて
わさわさ
《またね~♪》
「またにぇ?」
〖食べられるのにかの?〗
『『『······』』』ぽかーん
わさわさ
《そうよ。種残していったでしょ?》
《近いうちに、ただいま~って帰ってくるよ?》
「しょ、しょっか?」
〖そ、そういうもんかの?〗
『『『···』』』ぽかーん
もうちびちゃん達はずっと固まったまんまです。
わさわさ
《ほらほら、おいてかれちゃうわよ?》
「ふあっ」
〖そ、そうじゃの〗
『『『···』』』ぽかーん
わさわさ
《またね~》
「ま、まちゃね~」
〖ま、またの〗
『『『······』』』ふりふり
ちびちゃんたちは固まったまんま手を振ってバイバイしてます。
『ちびちゃんたち、ずっと固まってるわね』
『よほどびっくりしたのかな~?』
『『ねぇ~』』
「···」
〖そりゃびっくりじゃよな〗
『『『···』』』
びっくりだよね
わさわさ
《いっちに♪》ぽてぽて
《いっちに♪》ぽてぽて
ちっちゃいおててと、ちっちゃいあんよでペンギンさんみたいだね
『お連れしたですーっ』
『ぴっちぴっちですーっ』
わさわさ
《《《《よろしくー》》》》
『お帰り。うんうん。活きのいいの連れてきたね。それじゃ、そこで風呂に入ってからそのカゴに頼むよ』
わさわさ
《《《お風呂いただきます》》》
『あいよ』
「···」
〖ふ、風呂···〗
『『『···』』』ぽかーん
わさわさ
《気持ちいいね~》
『かゆいところはありませんか~?です』
わさわさ
《《《《《ないで~
す》》》》》
『ではでは、こちらにどうぞですー!』
わさわさ
《《《《は~い》》》》
《お好きになさって》ころん
《美味しく食べてね》ころん
《優しくしてね》ころん
すー
「ね、ねんねちた?」
〖顔が消えたのぉ〗
『『『···』』』
『そりゃそうだよ。食べにくいだろ?もう喋らないよ。ほら』ひょい
「おてて···」
『足も消えたのぉ』
『『『···』』』
普通の大根さんだ。
『ふんふん♪大根、人参、白菜、ごぼうに···さつまいもはすぐに焼き芋にしようかね』
『『『おまかせです!』』』いそいそ
「にゃ、にゃんか」
〖若干、食べにくいのぉ〗
『『『···』』』ぽかーん
そうだね···
☆。.:*・゜☆。.:*・゜
お読みいただきありがとうございます。
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