第35話 やっと

まさかの掛け軸が初代・聖一朗様からのお手紙で、しかも、変なテンションで、しかもしかも、ひよこさんは飛び出してくるし、挙句に爆発?するし、祝福されるし!


「とっちぇも、ちゅかれちゃ⋯」ぐったり

色々色々、心も体もゴリゴリ削られた気がするよ~


『本当にねぇ⋯』よろり⋯

『『『疲れたです~ぅ』』』へにゃり

『『『⋯疲れた』』』ぺちょん

『『『⋯』』』へろへろ~

『とんでもないご先祖を持ったわね、セイジュウロウ⋯』くてぇ~

『⋯⋯』チーン⋯

セイジュウロウ様、死んでる⋯あ、みんなも屍のようだ⋯


〖あはははは、みんなご苦労様〗なでなで

『ぴよ~(セイイチロウがごめんね~)』もふもふ

神様とぴよちゃんは元気だね⋯


『う~ん、とりあえず、茶を入れ直そうかねぇ。嬢ちゃんには葛切りでもつけようか⋯ゼリーの方がいいかね~』

『『『手伝うです~』』』


そう言えばお水しか飲んでなかったような⋯


きゅるる~


「ほえ?」

お腹の虫が⋯


きゅるるるる~


「ふお~」

鳴いてる~


『おやおや、こりゃ急いでお粥あっためて来ないとねぇ。ちょっと待っといで』すすすっ

『『『急ぐですーっ』』』パタパタパタっ


「ふお~?」

あっという間に行っちゃった~


『すまんな。とりあえず、喉を潤そう』

『そうね。しゃべり通しだったものね』

『『『⋯大丈夫?』』』

『『『⋯』』』すりすり

「あい。だいじょぶ」

〖これは、みかんの果実水かな?じゃあ、ちょっと冷やして〗キン

〖はい。どうぞ〗

「ありがちょ」くぴっ

「ふい~」

喉に染み渡ります⋯

〖ふふ。それは良かった〗くすくす


『ぴよ~(セイイチロウがごめんね~)』すり

「だいじょぶ」くぴっ

「ふい~」

ちょっとふざけてたけど、いい人だったし。は~もふもふ♪

『ぴよ?ぴよ~(そう?ならいいんだけど~)』

うん。大丈夫だよ~


『お待たせ。卵がゆにしたよ。食べられるかい?』

「あい」

わ~温かいご飯だ~。冷たくないご飯、久しぶりだな~♪⋯ん?

「ありゃ?」


〖⋯〗ぼろぼろ

『『『うっ⋯』』』ぼろぼろ

『『『⋯』』』だーっ

『『『⋯』』』ぽろぽろ

『『『⋯』』』しくしく


み、みんな泣いてる?何で!?


〖許せない⋯やっぱり今すぐ記憶を消しちゃおう〗

『そうですね』

『賛成です』

『ああ。賛成だけど、とにかく今は、はやくお食べ。あっ、熱いからふーふーしないとね』

『『『手伝うですーっ』』』

『『『ふーふーですー』』』


ん、んん?もしかして

「こえにでちぇた?」

『ぴよ~(うん。出てたよ

~でもどういうこと~?)』

「ん~」

失敗した~声に出ちゃってたか~

〖うん。ピヨ助、後で説明してあげるから、今はこの子にご飯食べさせてあげようか〗

『ぴよ~(分かったよ~)』


良かった。神様ありがとう~

〖ふふ。さあ、食べさせてあげようね。はい、あ~ん〗

「ほえ?」

自分で出来るよ?

〖いいからいいから。はい、あ~ん♪〗

神様に、お茶碗とおさじ取り上げられちゃいました。

神様、しっかり私をお膝の上に乗せて後ろから抱え込んでるから、どうにもなりません。

おさじにお粥すくって、お口の前であ~んするのを待ってます。

『『『ふーふーです~』』』

それを家妖精さんたちがふーふーしてくれてます。

〖ほらほら、はやく。あ~ん♪〗

仕方ないね

「あ~ん」ぱく

ん~♪おいしい♪

『おいしいかい?』

「あい!おいち!」にぱっ

『そうかい。良かった良かった。デザートもあるからね』

「あい!」

デザート!嬉しいな~


〖ふふ。良かったね。でもほら、お粥もう少し食べようね〗

「あ~い」

〖はい。あ~ん〗

「あ~ん」ぱくっ

おいしい~♪幸せ~♪

〖うんうん。良かったね~〗

『たんとお食べ』

『『『食べて食べてです~』』』

うん。ありがとう~



こそこそ

『許すまじ。ああ、出来ることなら私が八つ裂きにしてやるのに』

『同感だ。だが、あちらの神様が天罰を与えたらしいから、俺たちはこの子を甘やかすだけ甘やかす!』

『『『⋯賛成』』』

『『『⋯』』』こくこく

『とりあえず、はやく記憶を消してもらって』

『名前も考えないとな。ぴよ助の分もな』

『『『⋯かわいいの』』』

『『『⋯』』』こくこく


☆。.:*・゜☆。.:*・゜

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