第5話

  

 「ちょっと!真中!」

ずっとお腹を抑えている 前ノ宮がやって来た。


 「なんです?」


 寮の中を掃除して居た。


 「掃除してないでご飯作りなさいよ!」


 「嫌ですけど。」


「ふざけないでよ!」


 「また寮長呼びますよ。」


「残念寮長なら、今お出かけ中よ!」

 

 「そうだったんですか、」

なら無視をして掃除を続けるだけ。


 「ご飯作りなさいよ!!」


「・・・」


「お願いよ。」

急に声を変えて来た。まぁ関係ないけど


 「私、もう3日もご飯食べてないのよ。」

  どんだけ食費無いんだよ。


「食費がないんじゃ無いの!・・・アンタのご飯が食べたいの!」


  寮長も前ノ宮がご飯を食べる姿をここ最近ほぼ見ておらず心配していた。


「俺がご飯作らなくなってから、数ヶ月経つだろ、いつも何か食べてだろ。」


「全部外食」


 「そりゃ自業自得だ。金が直ぐになくなる訳だ。」


「でも、私本当にお腹空いた時しか食べてなくて、食べたとしても、今日みたいに3日食べてない時がよくあるの」


「なら今日我慢しろ。」


「お腹空いちゃうー!」

本当にさっきからお腹の音が何回も聞こえている。


 寮長は一応はみんなと仲良くして欲しいみたいだし、何より掃除の邪魔だし作った方がはやいか。


 「良いよ、今日は特別な」


「本当に!」


 そしてご飯を作った。


 「久しぶりに、久しぶりに食べるわ!」

前ノ宮は女子とは思えない男子の中でもひかれる食べ方をしている。


 「美味しいよ、!」


「じゃあ、掃除するからもう邪魔するなよ。」


「おかわり!」


結局掃除を再開するまでかなり時間が掛かることになった。

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