第二章 繋げて読んで

何だろうね。

これって、うんと、そうだ。

解説書。


けど。

どうするよ、これ?


みんな、凍ってますけど。

高校全部が、かっちんこっちんじゃん。


はぁぁ(´ヘ`;)

嘘でしょう。


項垂れる私を余所に、ふくは、のんきだ。


「……へぇ。現代魔法の話なのか、なるほどね」


金髪長髪をポニテにしたふくが、学ラン姿で、言葉を反芻している。


「このアプリを起動した時から、僕らは、

この物語の主人公って、わけだ。

うん。面白いね」


けらけら笑うふくは、ある意味、異常者だ。


「すずき。これから僕らは、繋がらないといけない。つまり、協力プレイだよ」


キリッと不意に真面目な顔で、ふくが、

私に手を差し出した。


「はぁ。つつつ、繋がるって、それって、

エッチな意味で……。ばっかじゃないの!」


反射的に、ふくの手を、叩き落とした。

体中、あつくてもたまらなくて、私はふくから、眼をそらした。

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