第7話 書けないので読み続ける
『川のほとりに立つものは』
寺地 はるな
双葉社
2022.10
発達障害と書字障害について触れています。触れている、というのは、主人公は健常者で、主人公の目から見た彼らについての本だからです。タイトルの「川のほとりに立つもの」は健常者を指すのだなと理解しました。
私は自分の子どもがグレーゾーンなので、「川のほとりに立っている」というよりは「川に足を浸している」くらいの感じだと思います。なので、主人公に自分を重ねて読むことはできず、「ああ一般の人から見ると発達障害系の人はこういうふうに見えて、こういう対応が理想的というふうに考えるんだろうな」と、けっこう冷めた視線で読んでしまいました。
でもこれは私の立場がある程度特殊だからで、一般の人に発達障害などを啓もうするという点では良書かも知れません。ただ、わかった気になっても、実際に発達障害などを持つ人と一般人が上手く接するのは、特に会社組織の枠組みの中だと、なかなか難しいのではと思います。それぞれ求められる役割がありますし、そこにうまくフィットできないというのが発達障害系の難しさだと私は思っていますし、子供の将来に関して心配する部分です。
その他、たまたま専業主婦関係の本を多く読みました。
『今日は心のおそうじ日和』
成田名璃子
メディアワークス文庫
KADOKAWA
2019.9
キャラクター文芸の参考として読みました。やはり私にはキャラクター文芸は向いていないなと実感。
『貧困専業主婦』
周 燕飛
新潮社
2019.7
とても興味深く読みました。参考文献も多く、良書。
『主婦 悦子さんの予期せぬ日々』
久田恵
潮出版社
2017
私と同じくらいの世代の読者には、こういった本もウケが良いのかなという印象。
多くの人にウケるものが書きたいのです。なぜならウケる=売れる、なので……。
こんなに読んで何かの役に立つのかなと思いつつ、書くのをストップしてしまったので、せめて読もうという感じです。
映画では、『FALL』が傑作でした。ぞくぞくしました。設定と脚本の勝利。おそらくかなり低予算と思われますが、それでもここまでおもしろくできるんだなあと。
トレイラーが見られます。
https://klockworx-v.com/fall/
これから読む本は下記。
『いつか響く足音』
柴田よしき
新潮社
2009.11
『晴天の迷いクジラ』
新潮社
2012.2
『かんむり』
彩瀬まる
幻冬舎
2022.9
では、また。
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