第20話シャータの前に現れた少年

「シュッシュッシュッ」シャータがボクシングジムでシャドーボクシングをしている。それをジムの会長が嬉しそうに見ている。会長は、シャータがボクシング世界王者になれると期待している。会長が呟く「シャータは、努力家だなあ。これならすぐに世界王者になれるなあ」会長は、シャータに夢中だ。と、その時、ジムに誰かが入ってきた。「コンニチワ」挨拶してジムに入ってきたのは、黒人の少年だ。身長は、168㎝位で細いが筋肉質な体をしている。会長が「何の用かな?」少年が答える。「そこにいる人とスパーリングをさせて下さい」黒人の少年がシャータを指差す。会長がこの非常識な外国人の少年に帰るように言おうとしたら、シャータが「俺とスパーリングしたいのか?いいぜ。やろうぜ」会長が一瞬止めようと思ったが、これは、面白いと思って「いいだろう。スパーリングを許可しよう」シャータが黒人の少年に質問をする。「お前何歳だ」黒人の少年が答える。「12才だ」シャータが興奮気味に「年上かよ」2人の会話が終わったのを確認した会長が「3分3ラウンドだ」カーン!!ゴングが鳴った。シャータがサウスポーに構える。それに対して黒人の少年がノーガードだ。先手必勝でシャータが右フックを打った。しかし、黒人の少年は、スウェーで躱す。その動きを読んでいたシャータが返しの左フックを打つ。黒人の少年が咄嗟に右のガードを上げる。しかし、シャータの強力な左フックに体が倒れた。「スリップ」会長がダウンではないと判断した。立ち上がった黒人の少年がガードを上げてシャータと打ち合いにきた。シャータも打ち合いに応じる。黒人の少年の顔が血まみれになっていく。しかし、シャータの顔は、あまり傷付いてない。「ストップ!!」あまりにも激しい打ち合いに会長がスパーリングを止めた。すると、また誰かがジムに入ってきた。「アレク!!」黒人男性がリングにいる黒人の少年に声をかけた。アレクが答える。「父さん」それを見ていた会長が「2人とも、もう帰ってくれないか」黒人の親子は、黙って帰って行った。会長が心配そうに「シャータ大丈夫か?」シャータが獣のように答える。「これが黒人の身体能力か」シャータが練習を再開する。平気そうなシャータを見て会長がシャータの体の強さに「シャータは、まるでロボットだな」とシャータに言った。その頃、ボクシングジムを出たアレクが父親に「あの日本人の少年は、人間ではない。僕は、宇宙人と戦ったんだ」アレクの父親が呟く「エイリアンジャパニーズ」シャータの身体能力は、黒人を遙かに超えている。

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