ポーションつくってたら

第1話 出品

『鑑定』

低級回復ポーション

ランクB

効果　80の体力回復

期限　185日

追加　なし

「よし」

完成し冷ましたポーションを100mlペットボトルに移す。

アプリの個人販売ページにポーションを販売登録する。

販売価格三十万円。

Bランクポーションの平均販売価格価格での出品である。

剣や防具、ポーションから素材まで共通してランク最低G〜最高でAになる。Sランクもあると噂されるが確かではない。

商品を登録後５分立たずにアプリの通知が鳴り購入者が現れる。

「お店行ってくるー」

「はーい。気をつけてねー」

鞄に売物のポーションも詰め自転車で店に向かう。

二十分の所にダンジョン及びダンジョンショップがある。

冒険者の物品売買では匿名での販売及び購入ができない。

トラブルも多いため直発送ではなく実店舗を利用して送ることが推奨されている。

販売手数料がさらに＋10%かかるので儲けを重視する人は利用しない。

店買取もあるが、殆どが手数料よりも安い買取価格となる。ダンジョン帰りで素材が大量にある場合や物量が多いとか、個人取引が面倒な人が利用するのだろう。

たまに掘り出し物があるから店舗発送のときは店内を一周している。

世界中でダンジョンは地方に点在していて都心と言われるところにはほとんどなく、人がいない所にある日ポツンとできる。

ダンジョンには人が集まり、人が集まる所に店が集まる。

ダンジョンは地方創生のために出来たとも言う人もいるくらいダンジョン産業は地方を潤している。

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Cランク以上のポーションが出品されたらアプリに通知するようにしている。

Dまではそれなりの数が出るがCランクからは少なくなる。

DまでとCからでは回復量が違う。

荷物の量が少なくなるとは別に不味いものは沢山飲みたくないからだ。

あぁ、くそ！

先に購入されてしまった

俺が一番注目している大浦ショップのポーションは特別だ。

CBランクを月一回相場で出品している。出品頻度が少くレビューはない。

初回購入者は二の足を踏むだろう。

ただ一度でも大浦ポーションを飲んだら他のポーションは飲みたくないとまで思う。

購入者が皆に見える形でレビューしないのはライバルを増やしたくないと言うことだろう。

俺も直接お礼のメッセージを送ったがレビューはしていない。

量産されるようになるまでは見つかって欲しくない。

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