第2話 「私は最強の門番」お題・門番
私は最強の門番だ。
もちろん、主人とその家族は別だが。
今日はいい天気だ。だが、気は抜かない。
こんな陽気の日は、あいつがやってくるからだ。
──来た! あいつだ!!
気配を感じた私は身構え、追い払うため、声を張り上げようと──、
「シャー!!」
……したが、
文字通り尻尾を丸め、自分の小屋へと避難してしまった。
それを見た侵入者はふふん、といった顔をし、悠々と門の下をくぐり抜け、庭のほうへ行ってしまった。
……奴の気配がなくなった。
そう確信し、私は犬小屋から出た。
また、番犬としての務めを果たすために。
私は最強の門番。決して、ここを通したりはしない。
文字通り、何人たりとも。
何? あいつを通したって?
それはまあ、話が別だ。
何しろ、奴は猫であって、人ではないのだから。
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