第14話

光春とジールはみっちりソムニウムの訓練を受けた。


「つ、疲れた……」


どてっ、とその場に座り込む。


「お疲れ様です!いや〜成長を感じますね!」


「元気だね…」


「もちろんです!騎士団のみんなも言ってくれるんですよ!」


ジールとそんな話をしていると、空中にゲートが現れアルカーナが光春を迎えに来た。


「迎えに来ましたよ。ミツハルさん」


「あ、ありがとう……」


「随分と鍛えてもらった様ですね。それではゲートへどうぞ」


光春はジールとソムニウムに手を振りながらゲートを潜り今日の宿屋で眠りについた。




今日もいつも通りの時間に起きた。


「おはよー」


タイミングよく伯父が部屋に入ってきた。顔が少し何かを言いたげな顔をしていたが、その理由がわかるのに時間はかからなかった。


「ちょっとお願いがあるんだけど…」


寝起きであまり覚えていないが、きっと嫌そうな顔をしていたんだろう。伯父はさらに申し訳なさそうな顔をしていた。


ワンッ!


犬の声だ。しかも声からして子犬のようだ。


「見て!この本部もとべ 茂しげるのかわいいわんこを!」伯父がドアの後ろから子犬を抱き上げて見せてきた。


「かわいいだろ?こいつ昨日の帰りに拾ったんだ」




(昨日の夜…)


「はぁ会社だりぃ…酒以外の癒しが欲しい〜」


ワンッ…ワンッワンッ!


「はっ?!子犬の声?!どこだ?」


ワンッ!


「こっちだ!」


会社疲れが吹っ飛んだかのように茂は子犬の犬の方に走った。


(なんと夜の11時である!)


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