意外と役立ちそうな「きょうといきものフェス!2024」。行ってみて良かったです!

 たまたま「きょうといきものフェス!2024」にお出かけしてみたら、これが結構、創作活動に活かせそうだ思ったお話です。


 皆さまの地域でも、自然保護とかエコとかの催しで似たような体験ができるかもですよ。


 この「きょうといきものフェス」は、鷲生がしょっちゅう足を運んでいる京都府立植物園で開かれていました。


 先週からようやく秋らしくなってきたので、秋の植物を見に植物園に出向いたのです。「きょうといきものフェス」の方は、そのついででした。


 ところが!


 鷲生は出かけるときには「自然関係のイベントって、木工品とか植物の絵とかのグッズ売り場が大半で、あとは里山を守れ的な団体がチラシ配っているだけでは」と思っていたのが、大外れ。


 グッズ販売ブースもありましたが、それ以外の、自然保護や観察諸団体のブースが熱かった! それもいろんな対象に細分化して特化していて、この界隈も界隈でとても進化・進歩してるのだな~と感じました。


 写真はnoteにまとめております。ぜひご覧くださいませ(※1)。


 入口から「宇治川のヨシ原ーツバメのお宿-」を守ろうというブース。


 ヨシというのは葦のことです。葦のアシという音が「悪し」に通じるのでヨシと言い換えられてたものです。豊葦原瑞穂国の葦ですね。鷲生の手持ちの『有職植物図鑑』にも48-49頁にわたって解説されています。


 このブースでは、伏見にある宇治川沿いのヨシ原が、手入れがなされなかったり、外来種が生えてきたリで生態系が変化していることを訴えるパネル展示がありました。ヨシで葺いた屋根の再現展示もありましたよ。


 パネルの展示で場所が分かったので(宇治川大橋と宇治川公園の間だそうです)、また見に行きたいです。


 また、「カヤネズミ」についてのブースもありました。いろいろカワイイ生き物だそうですが、ネットに出回っている動画などは飼育されているものに芸をさせていることも多いのでそこは注意が必要なのだそうです。桂川の河川敷で観察会が開かれるそうです。


 私が「おお!」と思ったのは、お香の「松栄堂」の「長岡京香場」様のブース。

 パネルには「お香の専門店としてできる活動として、水尾地域で梅雨時期に刈り取るフジバカマを分けていただき、フジバカマのお香を製造・販売 フジバカマの香りの文化をつないでいきます」

「他にも、預かっている植物を店頭で公開したり、希少植物をカードやポスターで紹介したり(中略)多くの人に希少な植物を知っていただく」ようになさっているそうです。


 ブースでは薬研でフジバカマの葉をすりつぶしていらっしゃいました。


 薬研(やけん)とは……よく時代劇とかでお薬を使う道具……重そうな金属製の円盤を縦に立ててその両面にハンドルがついていて、舟形の器の上をゴロゴロさせて粉末を作る、アレです(えーっと、noteの写真を見ていただいたら一発でわかると思いますw 家族に説明してたら「あー、『薬屋のひとりごと』に出てきそうなアレ?』と言われました。そう、アレですw)


 鷲生もやらせてもらいました!


 何の気なしにハンドルを握ってごろごろしておりましたら、使い方にご指導をいただきました!


 グーで握るのではなくパーで。親指の付け根の盛り上がったところで押すのだとか。また肩が容器の上に来るような姿勢で使うものだそうです。


 手だけでごろごろするのではなく、しっかり重心をかけて力を入れないと粉砕できないということなのかな?と帰宅してこの文章を書きながら振り返っています。


 出来上がった粉末を、ちゃんと小袋に入れてお土産にして下さいました! エエ香りです!


 この松栄堂のブースでは、三角フラスコに入ったカツラ・オミナエシの香りも嗅ぐことができました。


 なお、他の場所でもフジバカマ関連のブースがありました。「嵐電沿線フジバカマプロジェクト」というものがあり、「嵐電(京都市街から嵐山に行く路面電車)」と「地域」と「立命館大学(文系のキャンパスが沿線にあります)」とで、京都でも絶滅危惧種となっているフジバカマを残す活動に取り組んでおられるそうです。


 団体名は分からないのですが「鳴く虫」についてのブースもありました。パネルを3枚写真に撮ってきました。


 こちらのブースでは「鳴く虫がつなぐ桂川流域生態系ネットワーク協議会」が、2024年の8月20日から10月31日まで「京都市内の公園で、虫の音を録音して、ぜひ投稿してください。寄せられた音声を、Webサイトで公開します」とのチラシを配っておられました。


 また、京都府・きょうと生物多様性センター発行の「虫の音ブックレット」をいただきました。このブックレットの二次元コードで虫の鳴き声が聞けるそうです。


 こうやってオンラインで虫の音が聞けると、和風ファンタジーに使えそうです!

 その隣の京都植物同好会のブースも印象深かったです。


 こちらも「香り」をフィーチャーされていましたが、いろんな植物の「生の」香りが体験できました。


 10種類以上の植物を水に差したり、鉢植えの状態だったりで並べられて、そこから摘み取って香りをかがせてくださるのです!


 鷲生はまず、イブキジャコウソウの葉っぱの香りをかぎました。これは葉っぱに触れるだけで指先に香りが移ります。タイムの仲間だそうで、そんな感じの香りでした(植物園で咲いている状態なのを見たことあります)。


 また、ニオイヒバの葉っぱもちょっとむしって渡してくださいました。もみもみして鼻を近づけると、甘くて爽やかな木の香りがしましたよ~。(ただ、これ、今調べてみるとアメリカ原産だそうですw 残念。ただ、ファンタジーで木の香りを描写する参考にはなるかもしれません)


 植物園にもいろんな植物が植わっていますが、それらを折ったりむしったりはできません。このブースでそれをやらせてもらえて良かった!です。


 日本野鳥の会京都支部のブースもありました。「府立植物園 生息鳥類リスト」というものを作成しておられ、1部いただきました。


 植物園内をボランティアガイドさんが案内して下さるのに行き会わせたのですが、ガイドさんが「ほら。今メジロが囀ってますわ」とおっしゃってましたね(14時頃の大温室の少し北あたり)。


 また、樹上に生えるラン科の植物「フウラン」の保存団体のブースもありました。

 植物園で見かけましたが、趣のあるものです。確かにずっと咲き続けて欲しいなあと思いますね。


 他にも武田薬品の京都薬用植物園のブースもありました。ここにも薬研がありましたよ。


 この並びには、色んな大学や高校の自然観察系の部活動のブースが多かったですね。


 あと、実際の生き物観察も。


 カメとか魚とかです。ただ、これらはチビッ子たちが群がっているのでw あまり近くでじっくり見られませんでした。


 あと、貝殻の美しさをアピールするブースで、「アワビなどを密漁してはいけません」という掲示がありました。うーん、それだけの高級品となるとそういう問題もあるのですね……。


 ざっと全てのブースを見て回りましたが、香りや虫の音、鳥の種類。なんだかんだ、アジアファンタジーに使えそうなネタが豊富で、思わぬ収穫がありました。


 皆さまも、こういう自然保護やエコ関係のイベントに行ってみられると、思いのほか創作の参考になるかもしれませんよ~。


 *****

 ※1 写真をnoteに投稿しております。

 https://note.com/monmonsiteru/n/n12821a2170e4

 https://note.com/monmonsiteru/n/n216566a9c97c

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