第25話 学院長からの呼び出し

学院に入学してから、3年が過ぎた。

俺は回復魔法、防御魔法、浄化魔法を取得していた。

魔力枯渇で倒れることもなく学院生活を過ごしていた。


「オーシャン、学院長から呼ばれているわ。」


俺は教室にいたところにメリッサ先生に声をかけられた。

何だろう?

悪いことはしてないはずだけど・・。


コンコン

学院長室のドアをノックする。


「失礼します。」


「オーシャン君だね。初めまして学院長のビロウだ。」


白髪の男性。

瞳は薄い灰色。

顔には深いしわが刻まれている。

眼鏡をかけており杖を突いていた。


「光属性の魔法使いが少ないのは知っているかね?」


前、図書館の本で読んだ気がする。


「それで・・教会がオーシャン君を推薦してほしいと言ってきているのだが・・。」

ビロウは険しい表情をしている。


「オーシャン君は神官になる気はあるかね?」


全く考えてもいなかった。

俺は驚いた顔をしていると・・・。


「学院は教会から多額の寄付を貰っていてね、断りずらい立場にあるんだよ。何か他に断る理由があると良いんだが・・。」


「俺はポーション職人を目指したいので、教会とかに勤める気はありません。」


「そういえば、以前聞いた城勤めの話はまだ有効かね?」


前そんな事あったっけ。

すっかり忘れていた。


「いつでもおいでって言われてます。多分有効かと。」


「それでいこう。まさか王に逆らおうとは思うまい。」


「良かった、良かった。」


ビロウの顔は緩みほっとした様子だ。

ってあれ?俺、王城に勤めるって決めてないんですけど!



****



俺は寮の部屋のベッドで寝転んでいた。

「どうしてこんな事に・・・。」


「ステータス」


----------------------------------------------

オーシャン 人族 18歳 LV 15/30


HP 100/100

MP 500/500


魔法属性

水魔法 生活魔法レベル

火魔法 生活魔法レベル

光魔法 回復、防御、浄化

スキル ポーション作成 達人

----------------------------------------


光魔法だけ特化してるけど・・。


「オーシャン!」

ロココが抱き着いて来た。 

相も変わらず、毎日会いに来る。


「どしたの?沈んだ顔してるけど・・。」


「あ~成り行きで、王城に勤めることになるみたいなんだ。」


「へえ~そうなんだ。」


「別に良いんじゃないの?やりたいこと出来るでしょ?」


う~ん。

そういえばそうなんだけどね。

何だかもやもやする。


「・・・・。」


ええい!悩んでもしょうがない。

ポーション作れるんだし、城勤めに決めよう。




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