♡『愛が揺れるお嬢さん妻』♡

設樂理沙 

第1話 ♡『愛が揺れるお嬢さん妻』♡

1

◇プロローグ


「何ジロジロ見てンの?」


 古家苺佳ふるいえいちかはいきなり文句を言い放った目の前の人物の言葉を受け、思わず周囲をぐるりと見回した。



 今日は娘の幼稚園の晴れの入園式だ。


 早めに着いた為か、まだ他には誰もいない。

 いるのは名札に書いてある大林瑤子おおばやしけいこと自分だけ。



 ・・ということは、今の台詞は明らかに自分に向けられたもの? 


『つい見とれてしまって』と軽く返そうとしたのだが、瑤のほうが

一足速かった。



「私の顔がそんなに物珍しいのかな?」



 

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