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驚いたことに歩き出したとき、いばらは自然とすみかの手を握った。
すみかはそんないばらの行動にすごく驚いたのだけど、いばら本人はすみかを見て「デートだからね。手くらいはつないでもいいでしょ?」とにっこりと笑ってそう言った。
歩いていく途中の道にはソフトクリームを売っているの小屋があった。
その小屋ですみかといばらはソフトクリームを一つずつ買った。
すみかは「奢ろうか?」と言って財布を出したのだけど、いばらは「大丈夫」と言って自分の財布を出して自分の分のソフトクリームを買った。
それから二人はまた手をつないで歩き出した。
歩いている最中に、「すみかはあるお城の中に入ったことある?」といばらは言った。
いばらの言っているあのお城とはふらわーさの中央にある白い中世のようなお城のことだった。
観覧車に並んで人気のあるアトラクションで、フラワーパークの名前の通り、いろんな綺麗な花が咲いているとても綺麗なお城だった。
「あるよ。お城の中にあるお土産屋さんでぬいぐるみを買ったことがある」とすみかは言った。
「違うよ。それは普通のお城の一階のところのお話でしょ? 確かにお城の中だけど、通路みたいな広い道を通って、広場みたいなところを歩いて通り抜けるだけでしょ?」
「まあそうだけど、あそこはそう言うアトラクションでしょ?」とすみかは言う。
するとふふっと笑ってからいばらは待ったましたと言うような得意げな顔をすると「実はそれだけじゃないんだな。あのお城はね、ちゃんと二階や三階があってね、そこまで入ることができるようになっているんだよ。すみか。知らなかったでしょ?」といばらは言った。
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