　ほうれん草のおひたしが食べたい。

　【おひたし】とは野菜を茹でた後にだしと醤油を合わせた調味液に浸す料理のこと。

　ほうれん草のおひたしの上に鰹節を乗せて食べるのが好きだ。

　更に卵を乗せて、ほうれん草の月見おひたしにして食べるのも美味しい。

　小学生の頃に調理実習で、ほうれん草のおひたしを作ることになった。

　ほうれん草を茹でてから切るのをわたしの班の子たちは茹でる“前”だと解釈して切ってしまい、鍋の中でバラバラになってほうれん草が茹で上がってしまった。

　盛り付けする時に見た目を元通りにする作業が大変だった。

　でも、完全に直すことは出来なくて家庭科の先生に『盛り付けが汚い』と呆れられ、理由を話すと怒られてしまった。

　評価は低くて悲しかったが、「切る順番は間違えたけど、他はちゃんとやったんだから味は変わんなくない？」とポジティブにとらえ、班の子たちと食べたほうれん草のおひたしは美味しかった。

　家では失敗したくないので、食べたくても自分では作ることはない。

　子どもの頃はよく食卓に並んでいたけど大人になってからは出される頻度は減ってしまった。

　母に作って欲しいとお願いしたら『面倒くさい』と断られてしまうので、自分で再チャレンジしてみようと思う。

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