花籠の小女

花籠で小女を飼っている。


小枝と鮮やかな向日葵の隙間から覗く無垢な瞳。


主食は花だ。


毎日店先で彼女に似合う美花を選ぶ。


その吐息は甘やかな花香が漂い、囁きは歌声のように響く。


小女の周りはいつも鳥や虫で賑やかだ。


最近燕とよく話す。


窓の外を眺める時間が増えくすんでいく瞳。


ある日小女は──。

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