「雨啼く夜に」#言葉の添え木より
雨戸を叩く音がする。雨だ。大粒の雨が雨戸を叩いている。誰も叩かない雨戸を水が叩いているのだ。そんな音を聞いていると自分がこの世で一人であると思い出す。寂しくはない空しいとは思う。雨戸の音がそんな孤独を抱えていたら慰めてくれるのは布団しかなかった。
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