第十二話 青炎鳥











 仮にも私が結婚を申し込んだ相手なのだ。

 身体が瞼しか動かせない、そんな危機的状態でさらに青炎鳥に連れ去られるという最悪な状況だとしても、ちょちょいのちょいで打破してみせてくれたまえ。



 幻聴だとわかっている。

 こんな上空で男性の声が聞こえるわけがないのだから。

 男性が本当に言っているわけではなく、自分が作り出した幻聴だとわかっているのだけれど。




(あああもう!絶対、あの男に一泡喰らわせてやる!)











(2023.8.11)



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る