11 大小取り交ぜての落語会に行って違和感を覚えること

2022/07/03(月)01:28

 

 まあ、地元と神戸周辺しか行ってないけどな! ……先月は遂に大都会のツギハギ荘に行ってきた(帰り道にメチャクチャ迷った/汗)。


 昨日、笑福亭たまさん独演会を観覧したということは書きました。んで、そのときにマクラで、たまさんが仰っておられたんですが。

 若手さんを呼ばれる団体が、その若手落語家さんに対して

「“勉強の場”を提供するのだから、ノーギャラで」

と言うケースがあるそうです。

 若手さんを呼ぶ側が観客から入場料を取るのか取らないのかは、わからないけれども。それってどうなの、と第三者の立場でも思います。とても失礼なオファーだと感じるから。

 噺家に対してはノーギャラで、尚且つ来てくれる観覧客から、いくばくかの料金を徴収するとしたら、かなり悪質だけど。

 ノーギャラでは仕事として成り立たないでしょう。落語家さんだって、ボランティアで生きていけるわけがない。移動するための交通機関にかかる料金やら、その会に向けて心身ともにコンディションの管理もしなければならない。

 よしんば、当該若手さんが「いやいや、ワタクシは結構でございます」と言うケースがあるとしても。それはホントの意味でのボランティアのみでしょうねえ。激甚被災地への興行とかね。それだったら話はわかる。

 披露する側と同様に「観る側」「提供を主催する側」にも、節度や敬意が必要なのではないかなって。

 地元の公共施設が年に二回ほど企画する落語と講談の会があるのですけれども、そこは入場料が無料なんですよ。信じられないです。

(主催する町内会が、ちゃんと演者さんたちにギャラをお支払いしていることを祈りたい)いくら若手落語家さんだとは言え、無料で観覧していいものではない方々だと思いました。拝見した無料の会には講談師は御二方、落語家さんも御二方いらっしゃいました。講談師の方々は初見でしたし、正直言って、そちらの方は疎いので断言したくありませんけれども。

 噺家さん御二人ともが新進気鋭の方々です。それをテレビの大喜利レベルしか知らないような高齢者が無料で閲覧できるなんて、どう考えてもおかしい。

 モノの価値が分からない人間というのは恐ろしい。

  

 たまさん独演会に出禁になった男性がいました。その方は常時チケット代を支払っているのですが、途中から入ってきてフラフラと歩きまわり自分の観たいところ(先月は最前列の、客席ど真ん中だったかな)に居座ってたとのこと。

 以前からスタッフが注意してもそのたびに暴言を吐き、ちっとも改善する様子がなかった。なので主催者が手紙で警告を出していた。けれども、その手紙の返事には

「甲子園では自分の好きなところに移っても、なにも言われない。もう少し融通を利かせてくれてもいいのではないか。これはアドバイス」

 などと書かれていたそうです。とんでもなく失礼な野郎ですねー。人間やめてもらいたい、と思っちゃうくらい。

(甲子園というワードに関して言えば、大阪から来る阪神ファンのことは球場周辺住民は大嫌いです/汗笑)

 で、6月の独演会にも注意されているのにもかかわらずに、その行動。なので出禁になったと。

 その経緯が書かれたパンフを読んだ他のギャラリー(ほぼ100パーセントが、おとなしそうなおばあちゃんやご夫婦、真面目そうなOLさん、仕事帰りに楽しみにしてきたであろう風体のサラリーマン)は眉をひそめ、語り合える相手がいる場合は

「えー? こんな失礼な人おるんやねえ。(主催者側が)お気の毒やったね」

と言っているヒソヒソな会話があちこちで聞こえました。


 観る側にも節度は必要なのよ……。


 5月に柳家喬太郎師独演会が県立のホールで挙行されたのですが、そのときの席がワタクシ的には最悪でございました(今だから言える)。

 昼夜と同じ席を取っていたのですけれども。左隣のタオルを頭に巻いた男性が、ほんっと最低最悪でした。SNSアカウントを突き止めたので公表してやろうかと思ったマジで(当時は心底から思ってたんだぞ)。ほんと、この場を借りてTwitterあらためエックスならびにインスタ垢も暴露してしまいたい(しませんけど)。

 なんせ席につくなり、ずーーーーっと独り言!

 東京かわら版らしき冊子を音読して「えーと〇〇さん、何日? あー俺行けないー。残念ー!」とかね。60代男性らしいのですが。

 残念なのは貴様の頭だ、この野郎。

 もうね、昼席が終わるまで。ずーーーーっと脳内は俺サマだけの世界。

 演者がなにかいうと、それに返答。いや相手に聴こえる訳ねえだろ、最前列でもあるまいし。

 そしてワタクシ真後ろの席の男性は喬太郎師がなにか言うたびに狂ったかのように大爆笑。

 別にフツーの話題でも狂ったかのように以下略。

 あまりにも耐えられなくなったわたしは、劇場スタッフにダメ元で懇願して席を変えていただきました。本来ならば、そういう措置は取らないのですけれども……とのお言葉も頂きました。当然です、そんなこと自分がスタッフの立場なら「無理です」とキッパリ断ることでしょう。今でも心底から申し訳なく思います。スタッフ女性さま、すみませんでした。

 やー、他人のことばっか言ってるけど。自分も気をつけないとな……と思いました。ある程度の広いホールであれば「お行儀よく、しなくっちゃ!」と緊張しているところもあるのですけれども、そうではないときであれば緊張の箍が外れて、ついつい「ち、違う」とか「えー、嘘ー」とか呟いてしまったりするので。 

 他人の振り見て、我が振り直せ。

 そんなこと考えていたところ、先月に一般社団法人日本落語協会から出された「落語鑑賞マナー」動画でしたわよ。なんてタイムリー。

 きっと神さまがわたしに対して、色々と考えるように仰ってくださっているのでしょう。




 

 

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る