第18話阿佐田哲也

50年前。ジョージ・ソロスのソロモンヘッジファンド日本法人で20代を過ごした、元工学院大学教授でカウンセラーの井上まつの先生とのやり取りを今でも覚えている。


「外資だ、金融だってカッコつけたところで、所詮博打ですからね、こんなものは」と。


「所詮博打」ならば、本当に大切な教科書は、ファンダでもテクニカルでもなく、海城高校生時代に読みふけった、阿佐田哲也の「麻雀放浪記」であるはずだ。


今でも覚えている阿佐田哲也の哲学。

「人間の運の総量は決まっている」

「嫌なことがあれば必ず良いことがある」


こういった「運命論」的な考え方はマット今井さんの本でも読んだ。マットさんも金融トレーダー時代はツキの流れを重視していて、今日は信号が青だったとか、エレベーターに待たずにすんなり乗れたとかいちいち考えていたそうな。

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