第16話村田美夏の買い煽りと大口の逆売り
4月も後半になって村田美夏ちゃんがTwitterで暗号資産(仮想通貨)の買い煽りを始めた。なんの銘柄を買っているかは明言しなかったが50億円買って100倍の5000億円を目指しているという。
月曜日から始まって火曜日の朝までにビットコインは5%以上の急上昇を見せた。美夏ちゃんは最悪50億円がゼロになっても構わないと考えているらしい。負けた場合はマイナス100%、勝てばプラス10000%であるから、期待値で言えばかなり分のいい勝負だ。
豪志はちょうど株でうまくいって浮いているお金が50万近くあったので、50万のほとんどをハイレバレッジでビットコインに注ぎ込んた。
しかし、東京時間からビットコインは下げ始めニューヨーク前半までに前日の上昇分をほとんど吐き出してしまった。
結局、美夏ちゃんの買い煽りを見た大口の機関がビットコインの逆売りを仕掛けて来ていたのだ。この日の教訓。「悪銭身につかず」、「おごれる者は久しからず」。
既視感。美夏ちゃんは豪志と付き合っていた9年前はTwitterで株の推奨銘柄を無料で公開していたが、美夏ちゃんの推奨銘柄に逆張りしてくる汚いファンドがあまりにも多くて、マーケットが機能不全になったり相場操縦でSEC(証券等取引監視委員会)から注意を受けたりして。結局、今のクローズな有料会員制サロン「ウルフ塾」に行きついたのだった。
月額21000円の会員制サロン「ウルフ塾」にしてからは株の投資も順調になり、豪志と別れたわずか9年で資産200億円まできた。やはり美夏ちゃんの金融技術は確かだった。
決してラクして稼いでいる訳ではない。昼間は東証、深夜はアメリカ株、暗号資産(仮想通貨)の勉強やウルフ塾の経営、その他、国連女性人権団体のリーダーや政府有識者会議のメンバーなど。ほとんど寝るヒマもなく馬車馬のように働き続けてたどり着いた200億である。見る人が見ればそれはそれは尊いお金なのだ。
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