第29話

他の多重人格障害の方々と交流がないので私事のはなししかできないのですが、人格達は新しく入れ替わります。


そりゃあもう、頻繁に新しく入れ替わります。


忙しいです。何故って?


それはそれほど人格達の負担が半端ないからですよ。私の場合他の人格達にそれぞれ『役割』を持たせているので、その『役割』がかなり負担になっているのです。


ただでさえ私にとっては生きづらい、息苦しさを感じる生活をしています。なので人格達の『役割』は人格達にとってかなりな負担になる訳です。


ちなみに主人格も入れ替わります。


ただ元祖の主人格は頭の中でずっと眠ったままですね。なので私が言う主人格というのは代理の主人格です。


こんな代理でもいないと人間としての生活が全くできなくなるんですよ。いないとダメです。


司令塔ですからね。主人格を中心に他の人格達がいるのです。


多分その関係は多重人格障害の基本だと思います。


ただ他の人格達、主人格の『役割』などは人それぞれですね。


他の人格達よりも入れ替わる頻度はかなり少ないですが、『役割』が終わると記憶を引き継ぎして主人格も入れ替わります。


ただしちゃんと記憶が引き継がれないと大変な事になります。他の人格達とやり取りができなくなってしまいます。


頭の中が無法地帯になってわちゃわちゃして人間としての生活がちゃんと送れなくなってしまいますね。私にとっては主人格が交代するのは大事です。


世代交代みたいなモノですが、歴代の主人格が残していった記憶の引き継ぎのおかげでこうして多重人格障害の事が書けている訳ですね。


ちなみに今の主人格も交代したばかりです。


正直まだ不安です。ちょっとだけ記憶が引き継がれていない所があります。それにまたまた他の人格達とのやり取りがぎこちないですね。


上手く統制が取れておりませぬ…。一応補佐をしてくれる人格達がいてくれているのですが、以前の主人格より上手くないです。


他の人格達も戸惑っているようですし言う事聞いてくれません…。


いつもの事だけど…。

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