掃除機と象

 母が2階でかけている掃除機がうるさい。象が爆発しているようだ。象、爆死。


「うるせーよババア!!」


「助けてー!!象が爆発しているのよー!!」


「えーっ!!なんだってー!!」


 ダダダダダダダァーッ!!


 2階に行くと、無数の象が爆死し続け、母がそれらを掃除機で吸い取り続けていました。爆発した瞬間に母がそれらを掃除機で吸い取っているのです。すごい掃除機だなあ。


 バーン!!


 ギュオオーン!!


 バーン!!


 ギュオオーン!!


「その掃除機すごいねえ。」


「ふふん、これも、象よ!!」


 バーン!!


 ギュオオーン!!


 バーン!!


 ギュオオーン!!



「ええ、それは掃除機だよ。」


「いいや、象だよ。」


「掃除機だよ。」


「掃除機は象に似てるから象だよ。」


「掃除機じゃないの?」


「掃除機は象をモデルに作られてるから象だよ。」


「ええ、そうなの。」


「そうだよ。掃除機の掃も象から来てるんだよ。」


「そうなんだ。」


「そうなんだのそうも象からきてるんだよ。」


「そうなんだ。」


 無数の象が爆死し続け、母がそれらを掃除機で吸い取り続けていました。

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