11.いつまで自分が主人公だと勘違いしていただろうか
いつまで自分が
この世界の主人公だと勘違いしていただろうか。
いつまで自分を中心に
世界が構築されていると勘違いしていただろうか。
昔は自分がど真ん中だと思っていたものだ。
自分に無償の愛を注いでくれる両親がいて、
一緒に笑ってくれる兄がいて、
小学校や中学校で嫌な思いを沢山して、
それが親にバレないように家では笑っていた。
それでも自分がど真ん中の人間だと思っていた。
自分の人生の主役は自分だと錯覚していた。
今は嫌いなアイツとも、最終的には肩を組んで笑っているはずだ。
今は俺を振ったあの子も、いつかは俺のことを好きになるのかもしれない。
いつも隣にいてくれた友達とは、この物語のラストまで一緒なんだろう。
全て違っていた。
嫌いなやつはずっと嫌いだったし、
好かれたいと思っていた子にも最後まで好かれなかった。
隣にいてくれた友達は人生の階段を駆け足で登っていき、自分とは異なるライフステージに立っているため、今は全く話が合わない。
つまらん。
大体の人にとって、人生はつまらないのか?
インスタを開くのが怖くて仕方ない。
みんな楽しそうだからだ。
自分とは全く違う色の人生を歩んでいる。
だけど時々、自分の性欲に勝てなくて
「あの子がストーリーを更新しているかもしれない」とインスタを開いては、
流れてきた幸せそうな他人の姿を見て吐き気を覚える。
精神科でもらった抗うつ剤も
効いているのか分からない。
睡眠薬も沢山もらったが、
いつかの自死のために取っているので
今は使えない。
僕の人生の主役は僕ではない。
仮に僕が主役だとしたら、
あまりにも物語がつまらなさすぎる。
こんなの誰も読まない。
あぁ。
答えがでてしまった。
僕がつまらない人間だから、
僕の周りには人がいないのか。
最近、夏なのに夜が長い気がする。
今の楽しみは週末の27時間テレビだけだ。
深夜の粗品ゲームが気になる。
今日も気色の悪いの涙を流して眠る。
気色悪い。
自分自身に吐き気を覚える。
さっさと死ね。
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