転生したら伝説の王になっていた⁉︎〜ファーストキスはあなたとしたい〜

猫の集会

ここどこ⁉︎

 いきなりだが、オレは死んだ…⁇

 

 

 

 …

 

 まだやりたいことたくさんあったけどさ…

 オレ高校入ったばっかりで学園祭とか楽しみにしてたんだけどな。

 

 たしか…さっき飛び出してきた猫を助けてそれから一瞬全てが真っ暗になってーーー…

 

 …

 

 あの猫ちゃんふわふわのもふもふだったなー。

 

 でも、死ぬ前に思いっきり猫吸いできてよかったわー。

 

 …

 

 で、なぜオレは…こんなところに立っているんだろう⁇

 

 てかさー、ここどこー‼︎

 

 鍾乳洞…⁇

 

 大きなかまどでだれかが何かを混ぜてる…って‼︎あ、あれは…まさかの…青鬼⁉︎

 

 うわぁー‼︎青鬼だわー‼︎

 

 すげ〜‼︎

 

 生青鬼に少し感動した。というか、かなり感動した。

 その青鬼が何かをグツグツと混ぜながら笑っている。

 

 なんかかなりボコボコいってるよ?

 沸騰しすぎじゃないの?

 大丈夫?

 

 それを順番待ちしながら、オレは器を持って並んでいる。

 

 なぜいきなり猫助けただけなのに、こんなことに⁇

 

 そして器持参…って。

 

 前とか後ろの人ってオレのことどう思っているわけ?

 いきなりオレ現れたんだよね⁇

 しれーっと立ってて大丈夫?

 

 よこはいりすんなって怒られたりしない?

 

 い、いいんです…か…ね…⁇

 

 とりあえず恐る恐る後ろを振り向いてみるも…、、、、、。

 

 なんですか?的な視線…。

 

 てか、並んでるの…みんな人間じゃなくね⁈それに、肌がみどりとか黄色とかなんですけどーー‼︎

 

 そもそもオレは、今何色の肌なのだろうか。

 

 鏡がないのでわからない…。

 

 ‼︎

 

 あー、持っていた器を見ていてふと思った。

 

 腕が青いんですけどーー⁉︎

 

 ええええええーッ

 

 こ、これは…

 

 なぁぜなぁぜ⁇

 腕が青いのなぁぜなぁぜっ⁇

 って言ってる場合じゃねーっすよ‼︎

 

 それより…オレの番がどんどん迫ってくるよ?

 

 あのスープみたいなやつなに⁉︎

 みんなもらったら汗かきながらはぁはぁして飲んでるけど…オレも飲まなきゃだめ⁉︎

 

 …

 

 オレはそもそも何かに転生したわけ⁇

 

 妖怪?

 それとも怪物?

 鏡みたいなー。

 

 でも、ないからスープよそってくれた青鬼の瞳に映るオレを必死に見ようとしたけど、無理だったーー‼︎

 

 ん?なんだい?お兄ちゃん、じっとオレを見つめて接吻したいの?

 なんて青鬼に言われる始末…。

 

 イヤイヤイヤイヤーーーっ‼︎

 

 ファーストキスが青鬼とか絶対イ・ヤ・ダ‼︎

 

 というか…ファーストキスしないまま死んだんだよね…。

 

 もう、ここで暮らしていくんだよね…

 

 きっとさ。

 

 …

 

 

 まぁ、とりあえず…

 よくわからないまま、オレは青鬼からいかにも辛そうな真っ赤なスープをいただいた。

 

 

 熱々のスープ…そして辛そう…

 

 でも、いい匂いじゃね⁈

 ってことで、一口飲んでみた。

 

 あ、この味は…懐かしい。てかさ、これキムチ鍋かっ‼︎

 なんだよ…普通に美味いじゃん。

 

 まさか…まさかこのスープって…

 

 ただの炊き出し⁉︎

 

 普通に美味しいキムチ鍋をいただいたのは、いいんだけどさ…

 

 でも、この後オレってどうすりゃいいわけよ⁉︎

 

 だれかに聞いてみる…?

 

 でも…オレの言葉って通じるのかな…。

 

 とりあえず横にいた人…いや妖怪?怪物?みたいなお方に話しかけてみた。

 

「あのー…」

 

 ‼︎ ⁉︎

 

 オレがひとこと発するとさっきまで聞こえていた不気味な笑い声や話し声なんかがしなくなり一気に静まり返った。

 

 そしてみんなが一斉にオレに注目した。

 

 え…

 

 オレなんかやばいことしちゃったのかな…⁉︎

 

 話しかける相手を間違えた⁉︎

 

 えと…さっきのキムチ鍋効果だろうか…汗がとまらない。

 

 ぽたんと汗が下に落ちた。

 

 すると誰かが、

「ごにゃごにゃうにゃうにゃガラガラガラ」と喋った。

 

 え?

 言葉…わっかんねー。

 

 しかもガラガラガラって最後言ったよね?うがいかよ?

 

 なんだかオレを見ながらゴニョゴニョヒソヒソ話し出す方々…。

 

 ごじゃっぺな方言…?それとも早口言葉?

 

 もうみんなが何をはなしているかわからないしお手上げ状態だと思っていたら、どこからともなく二足歩行の大きな犬が現れた。

 

 イッヌサマって感じだ。

 水晶ののった棒を持ちながら王様みたいなマントを背負っている。

 

 

 か、かわいい‼︎

 

 ええと…、で⁇

 

 このイッヌサマは、なぜにここに現れたのでしょうかとじっと見入っていたら…まさかのこのオレに水晶を向けた…かと思えば、いきなりピカッとあたり一面が光った。

 

 ま、眩しい…。

 

 夜寝ていたらいきなり電気つけられたくらい眩しかった。

 

 目をお年寄りみたいにシパシパしているとイッヌサマがオレに話しかけてきた。

 

「ようこそ、ゴキザップチンさま。お待ちしておりました。」

 と言われました。

 

 えっ?

 一応後ろを振り向いてみたよ、、、、

 

 …うん。やっぱりオレに話しかけてるね。

 

 名前…ツッコミどころ多すぎ‼︎

 それ、オレの名前かよーー⁉︎

 

 てか、お待ちしてたの?

 オレの死に待ちって…

 

 なんか嫌だーーー‼︎

 

 続く。

 

 

 

 

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