我がほ~むらん☆倶楽部は永久に不滅で章
「野郎……!!」リコの眉間が谷川岳みたいに
「野郎……!!」
リコの眉間が
木刀を真上にふりかぶって叫ぶ。
「心堂円佳……! ナメやがってえええ――ッ!!」
薫は息子が縮んだ。
円佳をかばって間に入ろうとしたが間に合わない。
ビュオッ!とうなって襲い来る木刀――
――円佳が白刃取りで止めた。
「何ィ!?(リコ)」
ねじるような動きで得物を奪い、
「――ていっ!」
膝蹴りで折った。
床に転がり落ちる左右の破片。
あっけにとられて一同沈黙、リコもへなへなと床にへたり込んでポカンとして円佳を見上げる。
おそるおそる薫が言った。
「円佳さん……強いですね」
「むかしナイル川空手をやってたから」
(……ナイル川空手って何だ?)
「それより王乃さん、これ見て!」
「あ、はい」
たしかほ~むらん☆倶楽部がピンチとか。あの野球冒涜団には関わりたくないが男バレの危機を救ってくれたのだし、と薫はひとまず付き合った。
「今朝うちの郵便受けにこれが……」
フォントもサイズもバラバラな切り抜きの文字がA4の紙に貼られて並んでいた。
脅迫状
(どこの雑誌から切り抜いてんだ?)
貴様ラの二塁ベースを盗んでやぁ……ッタァ!
我々no求めを飲まねヴァ さらに參塁、本塁ベースを盗むゾッ
「なんじゃこりゃ」
「一度の出塁でセカンド、サード、ホームに盗塁することをサイクルスチールと言うらしいけど……」
「最近では望郷レトルトスワローズの「令和の三冠王」、のちに「
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