第95話 マネージャーに必要なもの
「今回はありがとうございました! 伊藤さん!」
コラボ配信が終わり、地上に戻るとドリキャンの安藤さんが出迎えてくれた。
もしものためにと思い、彼女らと共にダンジョンに潜っていたのは完全にこっちの都合なので合わせてくれなくても良かったのだが。
「いえこちらこそありがとうございます。企画から何から何までお任せして」
「いえ、伊藤さんがいなければ、コラボそのもの自体が成立しませんでしたし、何よりこうして体を張って頂いていますから」
今まで特に下見をしていることや、危険性がある場合は同行することに対して、体を張っていると言われたことがなかったので実感がわかなかったが、一般の感覚からしてマネージャーがダンジョンに潜るのは命を張っているのと過言ではないのだろう。
「俺は潜って長いので、むしろ交通事故の危険がある分、地上よりは安全なので、それも含めて大助かりです」
「同じマネージャーでも伊藤さんはすごいですね。私もダンジョンに潜れるようになった方がいいでしょうか」
「そうですね。マネージャー業は激務なので、やりながらダンジョンに入れるようになっていくのは現実的じゃ」
「そうですか……」
「他人ができることが必要性があるように見えますが、マネージャー業で一番必要なのは自分の強みを活かすことだと思ってます。確かにダンジョンに同行することはできないかもしれませんが、その代わりに安藤さんには企画力がありますから」
「企画力ですか。ありがとうございます! 頑張りたいと思います!」
自分でも気づいてなかったようだが、反芻するように彼女はそういって笑顔になるとそう答えた。
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