第82話 自己評価修正
『この間解放されたC級ダンジョンに入っていくぞ! キッズども観てろよ!』
小学生時代俺が好きだった配信者が溌剌とした様子でダンジョンの中に足を進めていく。
懐かしい光景だ。
昔は学校から帰るたびに食い入るように見ていた。
記憶の中で抜け落ちていた部分もあり、過去の動画は何時間も見ていても飽きがこなかった。
「お兄さん、昔配信者として活動してたでしょ」
見ていると横から声をかけられて、そちらを見ると旅館の法被を着た主人らしき人がいた。
「ええ、泣かず飛ばずでしたけど」
「俺、その配信見てたんだよ」
「すごい偶然ですね。2桁しかいなかったので、なかなか会えるものじゃないはずですから」
「そうだな。すごいことだ。あの時の動画取って置いてあるから流してやるよ」
主人はそういうと、カウンターがある方角に歩いて行った。
自分の配信には苦い思い出も多いので、積極的に見たいかと言われてもそうだはないが、せっかくの気遣いだし、見ることにした。
『こんにちは!』
自分に身に起きたことなので、記憶違いもなかったのだが、意外に退屈せずに全てで何時間にも及ぶものを夢中になって見ていた。
価値がないものだったと思っていたが、こうして誰かに保管されていたものを見て、思いの外価値はあったのかもしれないと思えた。
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