第6話 テレビ

 パパはパソコンでウェブ小説サイトのコンテスト応募作品を執筆中。文字数がそこそこ高目に設定されている。五万字ぐらいである。パパはパソコンにひたすら文章を打ち込んでいる。


 女の子はテレビ番組を観ている。テレビ画面に映るのはケーキやスイーツ。女の子は目をキラキラ輝かせている。


「パパ~! ケーキが美味しそう」


「う~ん? パパは今は仕事中だからな? また今度食べさせてやろう」


「え~? 今から食べたい!」


 これにはパパは困った。女の子にケーキを食べさせてやりたい。でも、お金がない。


 女の子がテレビ画面のケーキに向かって口をパクパクさせている。


「何をしている?」


「え? エアー食事」


 女の子はたくましかった。

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