頑張ることってなんだろうね?
働気新人
第1話 初めに
こんにちは、働気新人と書いてはたらけにーとです。はい、俺が一番働きたくないです。
皆さんは努力ってどんなことだと思います?
唐突だけど、俺は努力が出来ない。
努力はしたかもしれない、がどうしても楽に楽に生きてきた。ゲームをし、友達と笑う。
そんな生活をしている時、ふと感じることがある。
『このままでいいのか?』
そう感じるときは決まって昔見た風刺絵を思い出す。
二つの道があり共通のゴールにつながる。二つある道の片方はぐねぐねと曲がりくねった遠回りの道、もう一つは真直ぐの最短の道。しかし、遠回りの道の入口には開いた門がありそこに並ぶ人々、最短の道の入口には壁があり一人だけ工具をもって立っている絵だ。知っている人も多そう。
私は遠回りの道を歩いている。壁を壊す“努力”をしてこなかったから。
最短の道であれば壁を壊すという“努力”をしていることになる。
人生で壁にぶつかることは多々ある。人生を階段のように例えることもあり、その段差を超えることが“努力”だろうと考えている。
だが人間の多数はその横に緩やかな坂道があればそちらに行くだろう。私もそうだ。それをやり続けた結果、26歳にしてまともな職歴は無し、資格無し、免許無し、実績無しの無能が出来上がった。
我が家は金銭面で厳しく免許を取る余裕も無く、就職してからも取る余裕が無く、まあ面倒くさいことも理由の一つだけどね。
知識を積み、経験を積み、時間を積み、金を積み、そして努力をして段差を乗り越える。それを繰り返すことをコツコツ努力するというのだろう。だが、緩やかな坂道を長く歩けば歩くほど隣の段差は高くなり、知識が、経験が、時間が、金が、努力が比例して要求量が多くなる。
それを考えると嫌気が差す。楽観的な性格も一因なのかもしれないが、仕方がない、何とかなる、と言って現実逃避を始める。簡単に楽しく出来るゲームへ流れてしまう。
その結果、好きだった執筆もしなくなり、何かを研鑽することもなくなり、ゲームも中途半端の腕前しかなく、何もかもが普通。はっきり言ってしまうと中途半端になってしまっている。
三日坊主を地で良き、何も続かないような人間が俺だ。
楽観的で、自分勝手、マイペースで、自己肯定感は高く、プライドもエレベスト級。客観的に見た俺はこれだろうな。
最低のクズではあるが、自分は自分と考えてしまっているところが手に負えない。
自覚はしているところがひどい。
だけど、今の俺は幸せだ。悠々自適に過ごし、困ることと言えば金銭面のみ。実家でのんびり自分勝手に楽しく生きている。自由をし過ぎて家族の反感を買うけどね。
ただこのままでいいのかという不安は常に付きまとう。理由は自分でもわかっているが、目標がない。
それは生き地獄でもあると思う。誰しも無意識に目標を決めて動いている。
こうなる、ああなりたい。仕事で言えば、明日はもう少しうまく話してあのお客さんと仲良くなる。今日はこの作業を早くやる。そんな身近なものが目標になると思う。俺には特にそういうものがない。
今日は極力この作業をすることでサボろう、出来る限りこの作業を引っ張って仕事をしないなどしか考えていない。そんなものは目標ではない。
目標に邁進していたことはある、6年間程だ。まあ、死ぬ気で努力や、寝る間も惜しんで、なんてことはしていない。けど、確かに俺は真面目に取り組んでいた。恥ずかしい話、文章のルールも書き方も何も知らなかった。目標は作家だった。でも、結局続くことはなかった。卒業から2年で書かなくなり、今では極稀に書くかもしれない、程度だ。
学校で物書きの知識を学び、ちゃんと物事に取り組んだと思う。結果はこれだけど。
続かなかった原因は何だったのか、疲れたのか、はたまた飽きたのか、それとも燃え尽きたのか、そのいずれかだが、はたとやらなくなった。
そして俺は不安に襲われる。「やらなくていいのか?」「このままでいいのか?」「あんなにやっていたことを投げ出すのか?」湧き出る声がこれだ。その度に「そのうちな」「いいというわけではない、後でやる」「投げ出したわけじゃない休憩なんだ」こんな風に誤魔化してきた。
恐らく今まで述べたことは誰でも経験があるだろう。同意してくれる人も多いと思う。きっとそれが普通なんだと思う。
先延ばし先延ばし、自分への言い訳、他人への見栄、承認欲求、プライドに他人からの評価などが加わって今までやっていたこと投げ出したり、今からやろうとしていたことを辞めたりする。
先延ばしにし、忙しいと自分に言い訳をし、やっていると大げさに話し、言葉を貰い、やれば出来るのだとプライドを守るために誤魔化し、否定されるのを怖い。
わかっている、わかっている、わかっている。
今すぐ取り掛からなければ一生やらず、時間を作らねば夢はかなわず、他人へ見栄を張っても無意味で、言葉を貰っても慰めにしかならず、やっても出来ずショックを受け、否定されてこそ一歩進めるのだ。
そんなもの理解しているが、現実逃避してしまう。意志薄弱で脆い人間だ。
だからこそ、こうして言葉にして、文字にして書いている。
これで劇的に変わることはない。これで不安が晴れるわけではない。やったという充実感と自己肯定感を一瞬高めるだけ。これで未来が明るくなるわけではない。
だが、これはまた一つやったという“経験”になる。こうして認め、前を向き、胸を張り、笑えばきっとまた前に勧めると俺は信じる。
ま! この小説? が続くかは俺の“努力”次第ってことで! また会おう。
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