第一章 「堕天使遊戯編」あとがき


この物語は、もともと短編として始まり、気がつけば本編全263話という長さになっていました。


ここまでお付き合いくださった読者の皆さまに、心から感謝申し上げます。


物語の中心にいた緒方霞は、第一章のラストで連絡開始以来、2年2か月ぶりに休みに入ります。


彼の視点を通して描かれたのは、天使たちの葛藤と選択、そして堕天使遊戯という名の歪な構造に抗う物語でした。


ここで、主要キャラクターたちについて、少しだけ振り返らせてください。


望月楓:霞の近くにいながら、最も遠い存在。親友という言葉に逃げ込む彼女の姿は、物語の静かな軸でした。静かでミステリアス。


前園凜:茶化しと本音の狭間で、誰よりも情に厚い子。彼女の軽さは、物語の重さを支える装置でもありました。


高山莉菜:義妹であり、天使であり、観測者でもある。前半はギャグパートを支え、後半はシリアスパートを支えてくれました。


宮姫すず:最も常識的で、最も不安定な存在。そして天使たちの心のよりどころ。何度も助けられました。


赤城さくら:秘密と覚悟を背負った少女。彼女の気高さが、物語の静かな緊張を支えていました。


緒方霞:語り手でありながら、最も無力で、最も人間的な存在。彼の“眠り”が、物語の第一章を閉じる鍵となりました。


メインの6人以外も、もっと語りたいところですが、控えめにしておきます。


なので一人だけ……


女形カスミン:当初カスミンの出番は少なめの予定でしたが、中盤では一時的に霞より出番が多く、事実上6人目のヒロインでした。


そして、非公式生徒会。


彼らは“舞台装置”であり、“構造の管理者”でありながら、どこか人間くささを残した存在です。副会長と新会長の会話は、物語の裏側で進行していた“もう一つの脚本”の断片でもあります。


続編にあたる、「アイドル対決編」と九月から始まる第二章「堕天使戯曲編」については、無期限で公開を延期します。


プロットを作りましたが、第一部も長丁場だったため、「やさうそ」はしばらく充電期間に入りことにしました。


ただ、彼と彼女たちの物語がここで終わるわけではありません。

いつか、どこかで再び“舞台の幕”が上がる日が来ることを、私自身も願っています。


最後に、改めて──ここまで読んでくださったすべての読者の皆さまに、心からの感謝いたします。


この物語が、あなたの記憶のどこかに、静かに残り続けてくれたなら幸いです。


それでは、またどこかで。




……と言いながら、この後、番外編をあと2話投稿します。


この2話投稿後(12月24日クリスマスイブ)に一度完結フラグを立てる予定です。

ぜひ最後までお付き合いください! 


あと、こっそり12月の半ばに、やさうそ番外編を短編投稿してます。


20分の壁を4分で超えた彼女と、アヒルの俺はいつか異世界お風呂♨で再会する?!

https://kakuyomu.jp/works/822139840926108778


番外編ネタ(水着回とか某ギャル巫女とか某63歳バ美肉Vtuberとか広田君の彼女デートとか)が、30本くらい溜まってます。どこかで書きたいです。


長くなりました。

ありがとうございました。


なつの夕凪

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