第10話
それからも、幾度となく責め続けた。柴田は、止まらなかったのだ。
何度目かで果てた光輝は、疲れた様子でそのまま眠りについてしまった。
彼の寝顔を見ていると、不思議な気分になる。弟のような存在だった光輝が、俳優になっていた。しかも今こうして自分の隣で寝ている。征服欲のような感情が芽生え、光輝をセフレの一人に加えたいなどと思った。
そんなことを考えていると、柴田もいつの間にか寝入っていた。
あくる日の午前十一時過ぎに、柴田は目覚めた。
昨夜は光輝の中に出したので、その点ではスッキリしているかもしれない。
寝ぼけまなこで隣を見ると、そこには誰の姿もなかった。
くったりとなり、隣で寝ていたはずの光輝が消えていた。
『アイツ……』
散々に彼を堪能した後だというのに、彼の体は大丈夫なのだろうかと、ふと心配してしまう。
バツが悪くて帰ってしまったのだろうか。書き置きなども残っていないため、1人残された柴田は溜息を吐く。
『メモくらい残していけよ……』
そして緩慢な動作で起き上がり、身なりを整えて帰宅した。
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