No.4 夏の閃光(2)
部屋に入ってあっという間にお風呂とかを済ませて、みんなドライヤーを掛けて布団の上にごろごろしている。
「あ~、さっぱりしたぁ」
お風呂から上がってから階段で上がりながら、部屋に行こうかと思っているだよね。
「あ、全員戻ってきた」
「布団の位置は同じで良いね」
「うん」
メンツは
部屋は八人部屋でかなり広い、修学旅行のホテルの部屋みたいなイメージで和室に布団を敷く形だ。
わたしは人に挟まれても気にしないのであとから決まったところにする。
先に埋まったのは清華ちゃんの希望で壁際というので入口に近い布団。
「それじゃあ、電気消すよ」
「うん。こんな感じで寝るの、久しぶりだな」
「修学旅行みたいだね」
そのなかですでに体力が限界だったのか、彩羽ちゃんと清華ちゃんの方から声が聞こえてこない。
わたしも布団を被って寝ることにしたんだけど、目が覚めると朝になっていたことに衝撃が走った。
先にスマホで時刻を確認すると午前五時半、冷房が弱すぎるのか暑い苦しい。
冷房の温度を絶妙に上げてからは二度寝するわけにもいかずに起きていることにした。
スマホでネットニュースとかを見ながら歯を磨いたりすることにしている。
やっぱり推し関連、ジャニーズに関することはかなり掘り下げられてるなと思う。
一応調査が入ってからは報じたりしているけど、知らない世代とかいるんじゃないかな。
親からそういう話は聞いていたけれど、それが現実的に知られてきたことで推すときの感情が前と違う。
熱狂的に推すってわけじゃない、距離を置いて見守ろうと決めている。
でも、被害を受けた人たちを叩いている人がいるのを見てられない。
推しに影響があるけれど、見守るしかできない。
そんなことを話しながら食堂で朝ご飯を食べて、今日は陸上でのトレーニングがメインになるみたいだ。
それを聞いてうちと栞奈ちゃん、ジュニアの子たちは嫌な顔をしていた。
これから行うのは主に体幹と持久力などに効果があって、かなりきついトレーニングだっていうことだ。
わたしはこういったトレーニングが嫌なんだよね。
「それじゃあ、AとBグループは第一スタジオで待っていてください」
「は~い」
練習着を着てとにかくトレーニングに必要なヨガマットとかを入れたリュックを背負っていく。
四階まで階段で降りてからトレーナーとして指導してくれる人がいるんだよね。
「はい、それでは始めますよ~!」
ヨガマットを敷いてから体幹トレーニングをメインにしたトレーニングで、もはやスマホのマナーモードみたいになっている自分もいた。
いまやっているのは両肘と足で体を支えるようなもので、かなりプルプルしているのを我慢しているけど床に近づきそうになる。
「腹筋と背筋に力入れてね~、無理しない程度にお腹の下に空間を作る」
「ぐあっ、無理」
隣にいた栞奈ちゃんがベタッと脱落していったのを見て驚いてしまった。
それからしばらくしてジュニアとノービスの子がマットの上に倒れ込んでる。
わたしもその一人で腹筋がまだプルプルしているような気がするんだ。
「はあはあ、ヤバい」
男子でもすでに脱落者がいたんだけど、まだ楽しそうなことをしているのが見えたりしている。
最終的に残っていたのは文花ちゃんが余裕で立ち上がっているのが見えた。
「はい、終了~! お疲れ様、みんなよく頑張ってたよ。インターバルを挟んでから違うトレーニングにします」
わたしはそれを聞いてから適当に楽しそうな笑みを浮かべているかもしれない。
汗を拭いてからはとても楽しいことが話しているけど、みんな疲れているような顔をしているなと思っている。
「ヤバいね。コレ、きつくない?」
「わかる。伶菜ちゃんより体幹がヤバいかも」
「うん。午後からは何やるんだろう?」
「ダンスレッスンじゃない? 今日は夜だけ練習だって」
「そうなんだ。ダンスレッスンだったら、楽しいかもしれない。講師の先生が知ってる人だから」
午後からはとても楽しそうな笑みを浮かべているのかもしれない。
お昼まではきつめのトレーニングをしてからは午後二時くらいまで休憩らしい。
疲れている人は一時間くらい昼寝する子がいたりしていた。
わたしは少しゴロゴロしながら部屋で待っていたら、いつの間にか寝てしまっていたんだよね。
彩羽ちゃんが叩き起こしてくれてから、すぐに寝ることにしているんだけど難しいと思っている。
Aグループはダンスレッスンを始めることになって、とてもウキウキな気持ちでダンススタジオへ行こうとしていた。
ダンスレッスン用の服を着て意外とこの方が動きやすいことがあるんだよね。
そのなかで文花ちゃんもこっちで参加することになっていて、かなりヒップホップ系の服装になっている。
ペアの練習は午後のアイスダンスの貸切の後に行われるらしいんだと思っている。
「それじゃあ、第三ダンススタジオでレッスンあるって」
「行こうか」
「うん」
「そうだね」
ダンススタジオではヒップホップをメインに先生が教えてくれることがあるんだよね。
その講師の先生はとても楽しそうな振付をしているのがわかるんだよね。
ノリノリにリズムに乗って踊ったりしていることがめいたりしているんだよね。
そのなかで彩羽ちゃんもリズミカルに踊っているのが見えて、一緒に練習をしたいなと考えたりしているんだ。
最前列でゴリゴリのヒップホップナンバーを踊り慣れている文花ちゃんが踊っている。
「すごくない? ヒップホップも踊れてたね」
わたしは楽しそうなことをしていることが大きいかもしれないと考えている。
それからあっという間にスケーティング練習をメインに氷上練習が始まることになっていたの。
去年よりも体力がついてきたのか先生たちを追いかけることができるのがわかる。
乃々花ちゃんがかなりきつそうな表情をしているのが見えている。
「やっぱし、毎年来てるけどキツイね」
「栞奈ちゃんと紗耶香ちゃんも。お疲れ様」
そう言うなかで一番厳しかった二日目を終えることができたんだ。
夕飯が終わってからは体力が残っていないせいで、もうみんな就寝時間には眠っていた。
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