第30話

家を整理すると懐かしいストラップが出て来た。


花とのまだ小さい頃に一緒に買った、付き合うずっと前、


花も買った時から一度も話題に出したことがないくらい昔のものだ。



頭が痛い。お腹が苦しい、ストラップを壊されたトラウマと花との思い出、罪悪感が体中をめぐって居る。

 

ーーー


数分も、その場で気持ち悪くて、ただ何もしないで堪えていた。


けど、そのストラップを自分から離そうせず、視界から隠そうともしなかった。


「花、ごめん。起きるまで良いからこれ花の代わりだと思って持たせてくれ。」


また、壊されるかも、知れない。その前に壊した犯人冬だって居る。

そんな恐怖はあるが、このストラップを離そうとはそれでも思えない。


ーーーーー

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