配信回1-2
「それでは改めまして。初めての人もそうでない人も、来てくれてありがとうございます。レナちゃんねる改めまして、アレナちゃんねるです。よろしくお願いします」
「アリスでーす!」
「レナです」
「…ナツキです」
「「「3人揃って、アレナちゃんねる、はじまるよー!」」」
《さっき決まったばかりなのになんで息ピッタリなんだよw》
《もしかして…出来レースだった!?》
《あれが出来レースなら逆に感心するわ》
「それでは、ちゃんねる名も無事に決まりましたので、ここからはみなさんからの質問を受け付けたいと思います」
《…無事?》
《あれを無事というのか》
《無事どころか玉突きしまくってたんだけど》
「再度お伝えしますが、セクハラに該当する質問は申し訳ありませんがBANさせて頂きます」
「エッチな質問はナシだからねー!」
《このコメントはハラスメントに該当する為、削除されました》
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《うーん、清々しいまでの様式美》
《BANされてまで体張る必要あるのか?》
「それでは、質問を受け付けたいと思います。独断と偏見で私たちが順番に選んでいきますね」
《3人の出会いを教えてください》
「私たちの出会いか~。初めて会ったのは中学校の入学式だったよね」
「そうですね。アリスがナンパされて困っていたみたいだったので、私が間に入ったのが初めての出会いでした」
「そうだねー。あまりにしつこいから殴ってやろうかと思ったんだけど、流石に入学式で問題起こすのもどうかなーって、躊躇ってたんだよね」
《やっぱアリスちゃんモテるんだな》
《入学式にナンパって、保護者いるだろうに良くやるな》
《殴ってやればよかったのに、俺が許した》
《アリスちゃんって、考えるより先に手が出るタイプ?》
「うーん、そんなことないと思うんだけど。でもさ、人が嫌がることをしてくる人には容赦する必要なくない?少なくとも私はそんな人と関わりたくはないかな~」
《意外と過激な思考してるな》
《まぁこれだけ美人に産まれたなら、平凡な感性してたら食い物にされそうだし》
《ナツキちゃんとはどうやって出会ったの?》
「ナッちゃんとの出会いか~。レナちゃんとはすぐ仲良くなってね。お昼ご飯を一緒に食べてたんだけど、中庭のベンチで一人でボケ~っとしてる子がいてさ。毎日ボケ~っとしてるから、気になって声かけたんだよね」
「何してるのか聞いたら、何もしてない。何も考えずにぼーっとするのが楽しいだけ、って言われた時は、どう返せばいいのか困りました」
「私の知り合いにもそういうのが好きな子いるからね。邪魔しちゃ悪いと思ってその時はそのまま離れたんだよ」
《何も考えずにボーっとする事は俺もたまにある》
《隠居した老人の日向ぼっこか》
「まあ、それでなんとなく気になってさ。こっそり観察してたんだけど、ずっと一人でいるから声かけるようになったんだけど」
「迷惑になりそうなら止めるつもりでしたけど、ナツキも楽しそうでしたから」
「…ぼーっとするのも楽しいけど、二人と話すのも楽しい」
《ナツキちゃん観察日記》
《良い話だなぁ》
《ほっこりする。野生動物と意思疎通して仲良くなった的な》
《映 画 化 決 定》
「私たちの出会いはこんなもんかな。それじゃ次私が選ぶねー!」
《レナちゃんはCランク探索者ですけど、お二人のランクを教えてください》
「探索者ランクか~。私もナッちゃんもEランクなんだよね」
《Eランクってま?》
《それだとレナちゃんとPT組めないんじゃ?》
《ダンジョン配信どうするの》
「配信をずっと見て下さってた人なら分かると思うんですが、私が中学3年の夏にCランク探索者になって、推薦の形で探索者協会が運営している学校に行くことが決まったのですが」
「一緒の学校に行こうねって話してたんだけどさ、レナちゃんの返事が曖昧だったから何かあるのかなって思ってたんだけど、あの時はびっくりしたよね」
「…探索者に興味なかったから、ランク知らなかった」
「そうそう、その時に初めてレナちゃんのランクと、配信してる事も知ったんだよね~」
「友達に見られるのは、ちょっと恥ずかしかったので…」
「そこからレナちゃんの配信見たりダンジョンの事聞いたりしてね。私は元から興味
あったんだけど、ナッちゃんも興味持ったみたいでね。同じ学校行くことに決めたんだよ」
《決めたんだよって、探協が経営してる学校って結構厳しくないっけ?》
《優秀な探索者を育成するための学校だからな。文武両道が前提だからきついぞ》
《強くても馬鹿はいらないってスタンスだからな。その逆も然りだけど》
《そんなに厳しい所なら、中3の夏から進路変更しても間に合わないんじゃ?》
「勉強の方はなんとかなりそうだったから、問題は武の方だったね」
「…大変だった」
「私もナッちゃんも探索者登録してなかったからさ、急いで登録したんだよ。それで休日返上でFランクダンジョンに潜りまくってね、なんとかE級探索者になれて、めでたく合格したってわけ!」
「スタミナや技術なんかは訓練すればある程度身に付きます。でも数カ月で探索者ランクをFからEに上げられたのは、お二人に確かな才能があったからでしょう。そこが評価されたのだと思います」
「…アリス凄かった」
「ナッちゃんも凄かったよ~」
「私はランクが違うので。お二人とご一緒出来なかったので、どう凄かったのか分かりませんけどね」
「拗ねるな拗ねるな。学校のダンジョンならランク関係なく一緒に潜れたりするんでしょ?その時のお楽しみだよ!」
「…一緒、楽しみ」
「そうですね。そういうわけで、アリスとナツキがDランク探索者になるまではダンジョン配信はあまりできないと思います。私はリハビリがてらD級ダンジョンに潜るつもりですが、浅層に留めるつもりです。無理はしないと約束しましたから」
「私とナッちゃんも二人一緒に頑張って少しでも早くDランクになるから、それまで待っててくれると嬉しいな!」
「…頑張る!」
「それまでは、ダンジョン配信メインじゃなくて、雑談配信やゲーム配信なんかをするつもりだよ!」
《無理をしてまた酷い目に合うくらいなら、時間掛かっても万全な状態で配信してくれた方が安心して見れる》
《むしろ雑談やゲーム配信の方が俺は楽しみだわ》
《それな。目の保養助かる。なんならパジャマパーティーとかしてくれ!》
《このコメントはハラスメントに該当する為、削除されました》
「あれ、もうこんな時間か~」
「そうですね、結構時間も経ちましたし、次で最後にしましょうか」
「それじゃ、ナッちゃん最後の質問選んでね!」
「…分かった。…最強仮面様について、皆さんはどう思われますか?率直な感想を聞かせて下さい」
《あ》
《あ》
《あ》
《おい》
《どこの馬鹿だよ》
《誰だよこんなやばい質問した奴は》
《こんなの選ぶに決まってんだろうが》
「まず始めに、わたしにとっての最強仮面様は、大s
―――――――――――――この配信は終了しました――――――――――――――
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