【世にもエロ異世界話】unknown~AIが人間を支配した世界ではエロいと勇者になれるらしい~

@tamago-x-gohan

第1話 『unknown』

――時空転移を確認。直ちに現場へ急行せよ――


「ここは……?」


 空を見上げると月の倍ぐらいの赤い惑星が見え、ドラゴンが飛んでいるのを確認。


 すぐに異世界に来たんだと把握する。


 俺の名前は木草きそう天外うちゅう18歳。昨日、18歳になったばかりで、初めてアダルトビデオを借りようとレンタルビデオショップの『18禁』と書かれた暖簾をくぐったら、光に包まれ異世界に転移したらしい。


「俺のアダルトビデオ――!!」


 俺は思い出して、地面に拳を叩きつけながら悔やんだ!


 そんな俺に向かってくる人物が見えた。


 遠目でわかるほどの美人。ショートカットでスレンダーなのに胸は大きい!俺は「女神様だ」と勝手に思う。しかも、服装がブラジャーのような装飾のされた布と下はブルマのような厚手で堅そうな素材のものを履いているだけで、とてもエロい!ここはエロ異世界だ!


「はじめまして。私は二コ。ここはあなたの世界とは別の世界。あなたは稀人まれびと。私達はまだ知らない事、すなわち『アンノウン(未知)』を探している。協力してほしい」


 二コと名乗る女性は俺の前で跪くと、まるで決められた台詞を言っているかのように、淡々と言葉を発する。


「まってまって!あなたは女神様なの?」


「女神?違う。私は二コ。王国を滅ぼそうと企むレジスタンスのリーダー」


 すごい!いきなり『レジスタンス』とか言ってる!知らない人に簡単に話していいのだろうか……?


 すると二コは俺の表情を察したのか、また淡々と説明を始めた。


「この世界の王は『AI』。AIに管理された国。この世界は完成してしまった。あらゆる物が最適化され、進化が止まったの。私達はこの首に嵌められた『AIの首輪』によってあらゆる『正解』が頭に浮かぶ。私は何も考えられない。AIが出した答えを口から発するだけ」


 悲しそうに話す二コ。だが、俺の注意は別のところにあった。そう、ブラジャーの真ん中に丸いボタンがついているのだ!押したい!なんだろあのボタン。やっぱりブラジャーが外れるのかな?押したい。どうしても、押したい!押したい……。


 ……押したい――!!「ポチっとな」


 押した!おれば思ったことはやらないと気が済まない性格だった。


 やらない後悔より、やってから後悔。


 俺の『座右の銘』である。


 ハラッ……。


 予想通りブラジャーのような服は留め具が外れ、二コのおっぱいが『たゆんっ』と露になる。


「キャァ――!!」


 バシッ!!


 二コが天外をビンタ!マニュアル通りの正当防衛だ!


「ご、ごめん!ボタンが気になって!あと、先に謝る!ごめん!」


 俺はは二コのたゆんっとしたおっぱいに見惚れ!たまらずおっぱいを鷲掴みにする!


 なぜ鷲掴みにするのか!それは、そこにおっぱいがあるからだ!


「あん!アンノウン!!え?『アンノウン』?」


 二コは悶えながらも不思議そうな顔をしている。


「そんな……この世界では失われたと言われている『アンノウン(未知)』それがまさに、今!何千年の時を超え!ここに!」


 とりあえず、俺は胸を揉み続けた。


「やっと!あん!見つけた!アンノウン!やめて!アン!そんなに揉まないで!アンノウン~!!ちょっと!聞いてる?アン!アン!アンノ……ウゥ~ン!!」


『生体反応異常を確認。排除します』


 二コの首輪から電撃が飛ぶ!


 ビリリリ……!!


「ギャァ――!!だが!!後悔は……ない!!」


 俺は気を失った……。


 ――人が考えるのをやめて数千年がたった――


 国はAIが治め、人々の生活はすべてAIの指示通りに動いていた。


 もはや人間がAIになったかのように……。


 この世界に転移して木草天外は果たして世界を救うことができるのか!?


 人は心を取り戻せるか!?


 壮大な物語が今、動きだす!


「あん!……ノウン……。この気持ちは……いったい」


 二コは自分の胸を揉みながら呟いた……。


 <つづく!>

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