第6話 アイテム
【本当にありがとうございました】
ノアのお母さん、ヒーリングポーションの効果で何もなかったみたいに。
【ノア、ありがとうな。泊めてくれて】
【なんか寂しそうだぞ、ノア。どうしたの?お母さんすっかり元気になったじゃない?】
ノアが困った雰囲気でぼそっと…
【あのね、お母さん元気になったでしょ?そうしたら騎士のとこに行く意味ないよね?これ、渡します。何か役立つことあるかも…】
少し気にはなっていた。ノアの最初のボトルを使った時の表情、雰囲気、今とは全然違う。明らかに人格も飲み込まれていた。
【解った、俺達が預かるね】
これで良かったかも。使い方解らずに闇雲に使うと人格も飲み込まれて…危険だもんな。
【じゃ行くか!俺達はどの道、あの騎士たちをどうにかしないとならないからな、なぁ、ドレイク?どうした?】
【ここらでアイテム説明必要じゃないか?】
【ドレイク、誰に?まぁ、とりあえず持ってるもの整理したいから、それもありだな。ノアも聞いていて、忘れていいけど】
【解った。面白そう!聞くー】
無邪気で可愛いな、ノア。
※アイテム:常に身につけている役立つもの※
Ⅰ ヒーリングポーション:超回復薬、大抵のことはあっと言う間に、治ってしまう。
ⅱ ポーション:ちょっとした回復薬、少し元気になる程度。
ⅲ 青嵐の翼:とてつもなく強烈な突風で相手を包み動きを封じてしまう。ただし、この突風は対象者には感じないため金縛りにあったようになる。
ⅳ ドレイク達の持っている強力な翼。レイヴァスと騎士の対面で使われるかとドレイクは焦ってた。
Ⅴ 食料。多少は持っているが騎士たちのくれたのは怪しいからレイヴァスが少し食べたのみ。
ノアが、
【ふーん。お兄ちゃんたちも持ってるんだね】
【俺達もめったに使わないよ、これ、使いすぎるととても怖いんだ】
ノアが、
【どうしよう、使っちゃった…大丈夫かな?】
【ノア、ちょっと目を見せて】
ドレイクがノアの目を見て、真剣な表情で、
【大丈夫!問題なし。青くなってない。使ったその瞬間だけだったんだね】
ノアが、安心して、
【ありがとう、ドレイク】
【良かったな、ドレイク。ノア嬉しいみたいだそ】
【だからなんだ、そういう言い方なんだよ】
【ノア、ドレイクはね、ノアのこと大好きだとさ】
ノアは、もじもじして、
【ノアも…ドレイク…大好き】
【レイヴァス、お前な…ノアは少女だって言ってるじゃん!馬鹿なのか?お前】
【ドレイク、考えてもみろ。10年後は?この雰囲気で10年だぞ。そうとうな美女になるぞ】
【そうか…なるほど…ってなるか、レイヴァス!】
ノアのお母さんが、
【ノアのこと、可愛がってくれて本当に嬉しいです。いつでも立ち寄ってください。出来る限りのおもてなしさせていただきます】
レイヴァスは、
【ありがとうございます。必ず立ち寄ります】
ドレイクは、
【そろそろいくぞ、レイヴァス!】
レイヴァスはノアに、ヒソヒソと、
【ドレイクはノアとさよならするの寂しいってさ】
【レイヴァス、いいかげんにしろ!これでも言うか】
【うっ、ごめん…フザケすぎた…やめろって!】
ドレイクの能力で、レイヴァスの心臓を一瞬止めた。おっそろしい能力だ。
【ドレイク、冗談きついよ…はぁ、はぁ…】
ノアが心配して…
【レイヴァス、大丈夫?】
【ありがとう、大丈夫。ドレイクだけは敵にしたくないね。おっかないからね】
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