記憶の本

僕は紙に文字を書く

時に震えて 時にか細く 時に乱暴に

白い紙に文字を書く


文字は繋がって文章に 文章は繋がって物語になる

物語は繋がって今日を 今日は繋がって過去になる


今日はもうどこにも書けないや

白い紙にはもう白いところがないや


今日はもうおやすみだね


僕はまぶたを閉じる 僕の視界は真っ黒に染まる

明日まぶたを開けたらきっと 真っ白な紙が用意されている

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